病院の母子別室の弊害、母子の愛情の欠如、出生後1時間の影響

病院の母子別室の弊害、母子の愛情の欠如、出生後1時間の影響
今回のテーマは、

病院の母子別室の弊害、母子の
愛情の欠如、出生後1時間の影響

について紹介します。

前回、母子分離の弊害
について紹介しましたが、

もちろん愛情というのは
数値化できないものです。

しかし人生で大切なもの、

人生の土台を為す最も重要な
エネルギーのひとつではないでしょうか。

現代医療に置ける病院出産のあり方は
あまりにも愛情を軽視している
ようにも感じられます。

自然なお産を提唱する助産師
である大野明子さんは、

保育器に入れられた赤ちゃんが

決して人と目を合わせようと
しない事に気づいたそうです。

「最初は大変びっくりしましたし、
半信半疑でした。

けれども驚いた事に、どの子も
同じでした。

…目を合わせないのは、
ハッキリした子供の意思でした。

そして、もっと切ない事があるのです。

彼らは、けっして目合わせを
しないというのに、

それでも泣いているのを
抱っこしてあげるだけで、

必ず泣きやむのです。

そして、泣きやんだからとコットに
戻すと、また泣き出すのです。

彼らは私が信じられません。

私だけではなく、たぶん、
自分の周りの大人が信じられません。

でも、そんな私にさえ
抱きしめて欲しいのです。」

不信と愛情の渇望の狭間で揺れ動く
微妙な心理を表すエピソードと感じます。

多くの人は気づいていませんが、

特に出生直後の1時間は

母子にとって決定的に重要である事が、
多くの観察によって示唆されています。

このことは、母子双方における
ホルモンによっても

否応なく条件づけられています。

この一時間の大部分の間、

新生児は静かに覚醒した状態になります。

M・H・クラウス、J・H・ケネル

『母と子のきずな』

(竹内徹訳、医学書院、1985年)

で言うところの、

「出生後の一時間は、子供は自分の
両親と最初の重要な対面ができるよう、

理想的に条件が整えられている」

というわけです。

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赤ちゃん出生後1時間の影響

あなたは生まれてすぐの事を
鮮明に記憶しているでしょうか?

…私はありません。

多くの人も実際にはないと思います。

だからと言って生後すぐの赤ちゃんの
脳にどんな刺激を与えるか?

というのは決定的に重要で
ある事は直感的に感じます。

『マジカル・チャイルド育児法
ー誰も知らなかった脳発達のプログラム』
(吉福伸逸訳、日本教文社、1984年)

という著書を書かれた
J・C・ピアスさんによれば、

「出生後の一時間は、人生で
いちばん大切な時間である」

と言いました。

その1時間こそ、

母親と赤ちゃんとの生涯にわたる
絆が確立される時間だからです。

愛情という絆をお互いに
確かめ合う時間なのです。

逆に言えば、

その1時間の間に母親と赤ちゃんが
十分な接触を持てなければ、

母子の絆作りは相応に
破綻してしまう事になる訳です。

生後まもないほど影響は重大です。

自然界の生き物を観察していても
これは分かるのではないでしょうか。

したがって、最初の一分間だけ

助産師や医師が無用の処置をする
だけでも

その弊害は計り知れない
ものがあるという事です。

母子の絆作りの破綻は

<愛情>の欠如として、

母子の将来に暗い影を落とす事に
なりかねません。

その子は、母親に対して、父親、
家族に対して、人間に対して、

そして世界に対して、

根強い不信を持ち続ける可能性が
高いのです。

それは性格破綻や神経症に
繋がるかもしれません。

何かしらのトラウマになるかもしれません。

もちろんある程度はその後の
育て方によって挽回できるとしても、

発育の過程で、

出生後の絆が少なからず影響を
受けるのです。

借金からのスタートを望むか、
最高のスタートを切れるか、

その選択肢は母親次第とも言えます。

母子の愛情の欠如の原因

生まれ出た赤ちゃんは

すぐに母親の上に置くべきです。

心臓の鼓動を再び耳にして、

赤ちゃんはひとまず安心します。

できれば、子宮内と同じように
穏やかな環境に部屋を保っておいて、

そこにお父さんが加わるのも
もちろん素晴らしい事です。

兄妹がいるならもちろん
加わると良いでしょう。

お父さんとお母さんは産まれてきた
感謝や愛情をここで伝えます。

その後しばらくの間、

母親は赤ちゃんを胸に抱いたまま、

胎脂を擦り込んだり、
全身を愛撫したり、
優しく声をかけてあげる…

こうした事をしてあげるべきです。

(※生まれたての赤ちゃんはなんと
言葉を理解するのです。詳しくは
自宅出産編をお楽しみに)

そうすると

赤ちゃんの方も、

母親と目を合わせたり、
乳首を吸う練習を始めるでしょう。

このようにして、

母子の絆は確立され、ファミリーの
強い結束は開始するのです。

たった1時間の違いでも

出生後の1時間というのは

その後、何十年の人生に

想像を絶するほどの違いを産む
可能性があります。

しかし現実には、、

大半の人が常識と信じて疑わない
病院出産では、

こうした人生でいちばん大切な時間を

病院では赤ちゃんを母親から
引き離して母子別室で管理し、

検査計測という名目のもと
無意味に突き回すのです。

ストレスを感じるでしょう。

孤独や不安を感じるでしょう。

しかし、病院側は決められた
ルーティーンをただこなすだけです。

他人の子供に愛情を注ぐような事は
してくれません。

それがトラウマとなり
深く脳に刻み込まれます。

赤ちゃんにとって、

それは終生取り返しのつかない
つまずきになるでしょう。

無意識レベルでの母子の
愛情の欠如がそこで生まれるのです。

その挙げ句に赤ちゃんは新生児室
送りになるのです。

しかも、

大きな病院であれば、

戻ってきた赤ちゃんがその同じ赤ちゃん
であると言う保証すらないのです。

笑い話のような話ですが、
実際にある話なのです。

知らないうちに自分の子では
ない子供を一生懸命育てている、、

こうした呆れ返り笑ってしまう
ような信じられない事件は

世界中で実際に起きているのです。

出生後1時間、そして一日の影響

出生後の一時間が、人生でいちばん
大切な時間であるとすれば、

出生後の一日は人生で
最も大切な一日です。

少なくともこの一日の間、

母親は赤ちゃんと片時も
離れるべきではありません。

決して母子別室にせず、

赤ちゃんが眠っている間も、
その側を離れるべきではありません。

というのも、新生児は、

熟睡しているように見えるときでも、

ぬかりなく周囲に(特に母親の存在に)
注意を払っているからです。

新生児は大人が眠るようには
決して眠りません。

脳波の状態から見ても、

24時間、新生児の脳は
目覚めたままだと言われています。

チャールズ・マウラという
研究者によれば、

「新生児にとって眠りは、
意識に現象でも変化でもなく、

単に筋肉が弛緩しているだけなのです。」

その眠る事のない赤ちゃんを

病院は新生児室と言う隔離病室に幽閉し、

母子別室を義務づけられます。

それは実質的に、

新生児虐待と呼ぶべき大きな弊害なのです。

人類学者のモンタギューは、

人の赤ん坊がハイハイをし始める
までの期間を

「対外妊娠」

と名づけました。

人の赤ちゃんというのは
それほどまでに未熟であり、

子宮と羊水に包まれるように
抱かれて育つ事が必要なのです。

ただ、肉体的な未熟さに反して、

精神的、感受的には高度に
成熟しているので、

赤ちゃんはなおさら傷つきやすいのです。

そこに病院での乱暴な措置を与えれば、、

母子の愛情の欠如を仕組むかのような
このシステムには大いに疑問が浮かびます。

未熟児の母子分離のデメリット

さて、いわゆる適性体重で
産まれた赤ちゃんにとって

母子別室の隔離はもちろん
大きな悪影響がありますが、

保育器に入れられっぱなしの
未熟児にとっては、

母子の分離というのはいっそう
深刻な問題、弊害をもたらします。

「未熟児の保育器による管理は
当然必要な行為」

と考えているでしょうが、

実は未熟児でであるほど

な・お・さ・ら

母子分離は危険なのです。

赤ちゃんにとって愛情
スキンシップは栄養です。

これは比喩でもたとえ話でなく、

事実として愛情というエネルギーが
赤ちゃんを大きく成長させるのです。

フランスの産科医で
水中出産を開発した

ミシェル・オダンさんは
以下のように述べています。

「未熟児の赤ちゃんにしばしば
見られる代謝性障害の多くは、

赤ちゃんの未発達から
くるものというよりも、

感覚的刺激や人間的愛情の欠如、

とりわけ母子分離に起因する
のではないかと思います。」

未熟児と母親を分け隔てる
ことのデメリットを、

私たちは重く見なければなりません。

「未熟児の場合はね、母乳と
保温で育てたの。皆、育ちましたよ。」

というのは、北海道の開拓地で
長年活躍してきた、

ある助産師の言葉です。

妊娠6ヶ月でもお乳はでるのです。

もちろん超未熟児には様々な
援助が必要になりますが、

それでも母子分離を肯定する
きっかけにはなりません。

内地でも、かつては未熟児を母親
(或は乳母)が

胸の中に入れて育てたものです。

肌の触れ合いが大切なのです。

こうした未熟児のケアが機械化された
母子分離医療より劣っている
という証拠は何もありません。

近年、ようやく少しずつ、

母子の肌の触れ合いを取り入れた
未熟児医療も試みられるようになり、

成果を上げています。

目新しく「カンガルーケア」
などと称していますが、

実際には伝統的にやられてきた
原始的なケアのメリットに気づき、

戻り始めているという事です。

この輪はもっと広がってしかるべきです。

病院の母子別室の母親への弊害

母子の分離は、おそらく
全ての赤ちゃんの生きる気力と
生命力を喪失させてしまうでしょう。

そしてそれだけでなく、

母子別室の弊害は母親の方
にもダメージを与えます。

赤ちゃんと引き離された母親は、

様々な生理的、心理的なハンディを
背負う事になります。

直ちに現れる症状としては、

産後の出血が多くなる、
母乳の出が悪くなる、

と言った事が指摘されています。

そしてこれが後の育児放棄や
幼児虐待に繋がる恐れもあります。

出生後1時間の悪影響は
母親の人格にも及ぼします。

母子の分離自体が母親に
とってもストレスになります。

母子別室の病院出産と
母子同室の助産院出産の

両方を体験したTさんは、
以下のように述べています。

「自分の子供なのに、

決められた時間にガラス越しにしか
会えないのは

大きなストレスになります。

だって、生まれたばかりの
赤ちゃんがすぐ隣でスヤスヤ寝てる
のってどんなに幸福を感じるか、

自分の想像を遥かに超えていました。

一日目から母子同室で赤ちゃん
と一緒にいるのは

母親の回復が遅れるなどと良く
言われますが、

はっきり言ってそんな事
皆無と思われます。

会えないストレスの方が
ずっと大きいです。」

母子の分離はまた、

自然な授乳を不可能にする
リスクを高めます。

本来、授乳というのは母親と
赤ちゃんの生理的リズムの協和として
進行していくものです。

そこには、新生児医学や病院の都合
などの介入する余地はまったくありません。

「授乳時間」などと言う
不自然な幻想のマニュアルこそ、

授乳の自然なリズムを狂わせ、
母子の間に不協和を生じさせるだけです。

新生児室の環境の赤ちゃんへの影響

こうした不協和が、

少しずつ母乳育児の挫折や
子供の対人関係の不協和に繋がり、

母子の愛情の欠如に
影響していくのです。

授乳の時間や量は、当事者たる
母子以外のものが勝手に決める
筋合いのものではないはずです。

新生児室への隔離は、

母子の生理と赤ちゃんの
「人格」をまったく無視したもの
と言うべきでしょう。

ともあれ、新生児を母子別室
でさんざん虐待した後で

「母子同室」に戻しても

出生後1時間の影響という奇跡の時間は

失われたまま永久に戻ってくる
事はありません。

こうした大きな弊害に比べれば
小さな弊害に感じますが、

ついでに、

新生児室の病室自体の
問題にも触れておきましょう。

病院内が細菌やウイルスの
巣窟である事は既に指摘しました。

問題はそればかりではありません。

病室の物理的な環境にも色々と
問題があります。

明るすぎる照明や強い電磁波も問題です。

意外と気づかれない問題に

湿度や温度などの
室内環境があります。

湿度について言えば、

病院は乾燥のし過ぎである
ことが多いものです。

これは赤ちゃんの粘膜の
働きを抑制してしまいます。

「人工的な空気」について、

小児科医の真弓定夫さんは
以下のように指摘しています。

「病院で出産する今の赤ちゃんは、

生まれてから約1週間前後、
エアコンの効いた病室で過ごす為に、

汗腺の機能が8割くらい停止
してしまいます。

つまり二割の汗腺で体温調整を
行っている訳で、

そうなると一生、

汗を出す力が弱いまま生きて行かねば
ならないわけですね。

このように、冷暖房完備によって、

基本的な皮膚の働きが落ちてしまって、

アレルギーばかりでなく、
低体温の子供が増えているのも、

一つには汗腺がない為に体温調整が
効かなくなっているからなんです。

そうすると、感染性にもなりやすく
なってきます。」

病院の母子別室の弊害は
末恐ろしいものです。

次回はさらに授乳の問題について
深く踏み込んでいきたいと思います。

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