中高年、高齢者の不定愁訴にも漢方医学、東洋医学は貢献できる


今回のテーマは、

中高年、高齢者の不定愁訴にも
漢方医学、東洋医学は貢献できる

について紹介します。

これは漢方医学の有効性
だけではなく、

医療費と言う問題においても同じです。

これから少子高齢化社会が
避けられない日本にとって

高齢者における、

医療費の増大は避けて通れません。

実はこの点においても
東洋医学の漢方には大きな
メリットがあります。

予防と言う観点が広まる事や
統合医療の発展は

日本のこれからの社会にとって
有益な流れとなるはずなのです。

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高齢者における西洋医学と漢方医学

中高年から高齢者にかけて
何らかの症状のある場合、

病が一つだけと言う
ことはほとんどありません。

加齢によって体全体が
傷んできて、

様々な臓器の機能が
衰えた多器官障害の人が多いからです。

身体の様々な部分に
不調を訴えるケースが多いです。

従ってそんな高齢者が
病院に行く場合

一つの科だけでは済まず
様々な科を受診する事になります。

西洋医学中心の現代医療では
専門家が進んでしまっているので、

全体ではなく個別対応が基本です。

各科から薬を処方されれば
すぐに10種類以上になってしまいます。

高齢の患者さんが、

手提げ袋一杯の
薬を抱えて薬局から帰るのは

ありふれた光景です。

「医者で貰った薬を全部飲むと
茶碗一杯になり、それだけで満腹」

と言う皮肉な笑い話もあります。

こうした状況が
医療費を生む原因になっているのです。

この事自体が
患者さんの心身にも不安が大きく、

多くの薬を飲む事で
相互作用による副作用の危険性も
高まってしまいます。

高齢者の薬の代謝、反応性が
若年者とは異なるので

副作用も出やすいのです。

高齢者の漢方薬の場合

これが東洋医学、漢方の場合であれば、

患者さん全体を見て判断するので

薬は一種類で対応するのが
原則になります。

例えば

八味地黄丸という
漢方薬がありますが、

西洋医学の適応症としては

腎炎、糖尿病、陰萎、座骨神経痛、腰痛、
下肢痛、しびれ、脚気、膀胱カタル
前立腺肥大、高血圧、老人のかすみ目、かゆみ、
排尿困難、頻尿、むくみ、五十肩、肩こりなどです。

…つまり

高齢者の不定愁訴など
基本的に全体をカバーする漢方薬です。

中高年になれば

誰しもが思い当たる症状が
網羅されている訳ですが、

八味地黄丸はもともと
「腎虚」の薬で「腎の気」を
補うものです。

漢方で言う「腎」というのは
臓器の腎臓の事ではなく

ホルモン系、免疫系、
水分代謝、生殖器、泌尿器など

「生命力の基本」を
司るものを指します。

「腎の気」というのは
人間が生まれつきもっている
エネルギーであり、

老化によってそれが衰えてきます。

そのエネルギーを高める事で
各臓器臓器にアプローチするのでなく

体全体の健康レベルをあげてくれます。

東洋医学、漢方で医療費を抑制できる

先ほど列記したような症状が

年齢とともに誰にでも
現れるものである事からも
納得してもらえるでしょう。

中高年にさしかかり、
身体に現れる症状はさまざまでも
「腎の気」を補う八味地黄丸一剤で
対応可能なのです。

薬を減らせば
増大する医療費を抑制できます。

これは高齢社会における漢方の
大きなメリットです。

年金、社会保障問題は
避けては通れない問題ですが、

ここに一筋の解決策が
あるのではないでしょうか。

また高齢者の身体は
個人差が激しく、

暦の年齢と肉体年齢にかなりの
違いを生じる事が少なくありません。

同じ70歳でも、
50代にしか見えない若々しい人もいれば、

いかにも老人らしい人もいます。

この点漢方はもともと
個別か治療なので

それぞれの実態に合わせた治療が可能です。

すなわち、漢方医学では
患者さん一人一人の体質や
状態(証)を判断し

治療が決まります。

全身的な機能を重視した診断体系なので

暦上の年齢に関係なく、
それぞれの患者さんが持っている
機能を最大限に引き出してく訳です。

高齢化社会における生薬の役割

証を的確に判断する事で

薬効が最も発揮され
副作用の可能性が最も少なくなります。

だから先ほど紹介した
八味地黄丸も

適応になる人とならない人がいます。

一例を挙げると
老化には二つのパターンがあって

胃腸の機能が保たれたまま
動脈硬化などが進行していく場合と

胃腸の働きが弱って
やせ衰えてしまう婆に大別されます。

八味地黄丸が適応となるのは
前者の場合であって、

後者のような胃腸虚弱の
高齢者には真武湯を使います。

八味地黄丸も真武湯も
どちらも生薬の附子が配合されています。

附子は猛毒である
トリカブトを弱毒加工したもので

組み合わせるその他の生薬によって
適合する証が違ってきます。

一つの漢方薬は
複数の生薬から構成されており、

自然由来の生薬はそれぞれが
多数の成分を含んでいるため

標的となる臓器も当然複数になります。

複数の臓器の機能が衰えていて

複数の疾患を抱えている場合でも

基本的には一つの漢方薬で
対処できるのはそのためです。

東洋医学と西洋医学の
大きな違いもここにあります。

漢方の中高年、高齢者へのメリット

漢方が、中高年、高齢者に向いている
理由はもっとあります。

その一つが不定愁訴屁の対応です。

検査などで特定の疾患が
見つからなくても、

様々な自覚症状を訴える事が
多いのも中高年、高齢者の特徴です。

診断のパターンに合わなければ
症状ではないと考える

西洋医学では異常や病変に対して
治療するのに対して、

漢方では患者さんの訴える
症状を重視して治療を決定するので
様々な処方が出来ます。

また漢方薬全般に
免疫力を上げる働きがあります。

体全体の機能が低下している高齢者は、

特に免疫機能の低下により
風邪にかかりやすくなります。

ところが漢方薬を飲んでいると、

この免疫賦活作用によって
風邪を引きにくくなるのです。

自然治癒力を高めてくれます。

だからこそ病気を治すのではなく
病気にならないよう予防できるのです。

この点でも漢方は高齢者に
非常に有利なのです。

かつての高度成長時代、

患者さんは若く、
病気にかかると入院、治療して

また仕事に戻っていきました。

医者も患者さんも
それが当たり前と思っていたのです。

病気になっても治せば良い

その頃の医療は
生産者にさせる事に重点が
おかれていたと言えるでしょう。

しかし超高齢社会を迎えた今、

医療の役割はいかに高齢者を
支えるかと言うところに移っています。

治療から予防へ

漢方治療が担う要素は
ますます拡大していくでしょう。

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