日本の統合医療の流れ、漢方は日本のもの、中国では中医学と呼ぶ


今回のテーマは、

日本の統合医療の流れ、漢方は
日本のもの、中国では中医学と呼ぶ

について紹介します。

前回紹介したように
アメリカや世界の潮流は
統合医療に向かっています。

日本でも当然統合医療へ
向かう流れはありますが、

実は漢方は日本のものであり
中国では漢方とは呼ばないのです。

日本の伝統医学と西洋医学の
融合の流れは30年前くらいから
進んできています。

日本では1970年代から
漢方が見直され、

今では医師の9割が
日常診療に漢方薬を
用いていると言うデータがあります。

そんな日本の融合医療への道について
少し見ていきましょう。

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ルーツは中国だが漢方は日本のもの

漢方医学と言えば

当然中国の医学だと思われているのですが、

実は日本の医学です。

こう聞くと多くの人が驚くのですが、

1800年前に完成された
中国の医学体系が

5、6世紀に朝鮮半島経由で
日本に伝わり、

少しずつ日本化されて
独自に発展したもので、

ルーツは中国ですが、別のものです。

現在の漢方の原型が
出来上がったのは江戸時代で

「漢方」と言う呼び名は

オランダ経由で入ってきた
西洋医学、ヨーロッパ医学を
「蘭方(らんぽう)」

と呼んだ事に対する
日本での造語であり、

中国では自国の伝統医学を
「中医学」と呼び、漢方とは呼びません。

今日本では内科でも婦人科でも
或は皮膚科でも小児科でも

西洋医学を修めた医者
にかかったときに、

漢方薬が処方される事は
常識のようになっているのですが、

これは良い面も悪い面もあると思いますが
日本だけの特徴です。

良い面と言うのは
誰でも気軽に中医学、
漢方の恩恵を受けられる事、

悪い面と言うのは
あまり漢方に知識の無い
医師が処方すると言う点です。

漢方薬も西洋薬も併用するのが日本のもの

中国、韓国、台湾では
伝統医療を扱う医師がいます。

伝統医学と西洋医学は

別の医療として扱われており、
医師免許も違います。

これに対して、

日本では西洋医学を学んで
国家試験に合格したものだけ
医師免許が与えられ、

医師になった上で
漢方を使うのは自由です。

これは歴史的によるものですが、

確かに結果的に
日本における西洋医学と伝統医学の
融合に大きく寄与したと言えます。

西洋医学にも伝統医学にも
長所短所があるのですが、

がんのような手術が必要な病気や
抗生物質が必要な感染性、
急性心筋梗や急性腎不全
事故や怪我による出血など

緊急事態で緊急治療が
必要な病気の場合

漢方で治そうとしても
難しいでしょう。

一方で喘息や花粉症など
アレルギー疾患、

慢性病など時間がかかる治療の場合、

副作用の起こる西洋薬より、

中医学の漢方薬を使う事で
免疫力のバランスが調整され、

治癒に向かったり、
治療後の再発を抑えたり、

他にも婦人病疾患や胃腸障害、
老化に伴う症状、ストレス性疾患

も漢方医学の得意分野と言えます。

西洋医学偏重でなく漢方が見直された経緯

このように今では
漢方の力を日本の医学界でも
見直されるようになったのですが、

背景として以下の
4つがあげられるでしょう。

1.細分化が過度に進んだ事の反省

大学病院などの大病院では

内科であっても
循環器系、呼吸器系、消化器系、
神経内科などに分かれ、

消化器科であってもその中で、

肝臓、胃腸の専門医など
細分化が進んでしまっています。

もちろん専門家が進む事で
理解できる部分もありますが、

その結果、全体像を
見失ってしまう事があります。

医療が高度化するほど、
専門分化が進むのが西洋医学の
必然なのですが、

全体像を把握できないのでは、、

と患者も医療者も不安になっています。

一方で常に全体のハーモニーを
重視するのが漢方、伝統医学の特徴です。

2.副作用への危惧

これ街一番大きいかもしれませんが、

1960年代の
サリドマイド禍、ストレプトマイシンなど
抗生物質による難聴など

劇的に効く西洋医学の薬剤は
重大な副作用を伴う事が知られています。

特許との関係もあるのですが、

こうした副作用の危険や不安が
広がってきており、

安全な漢方が見直されています。

3.ストレスへの対応

ストレスは万病の元…と言われますが、

ストレス社会とも言われる現代社会、

何となく身体がだるい、
頭が痛い、動悸がするなどの
症状を訴える人が増えています。

西洋医学の世界でいくら検査しても
異常が見つからない事もしばしばあり、

現代の医療では「気のせい」
などと言われ片付けられるケースも
少なくありません。

一方でこうした不定愁訴の人にも
漢方はしっかりと対応します。

4.疾病構造の変化

西洋医学の大きな貢献は、

結核や赤痢、コレラと言った
感染性を激変させた事です。

しかし代わりに、
アレルギーなど西洋医学では
治療の限界のある慢性疾患が増えてきました。

アトピー性皮膚炎など
現代病の一つですが、

中医学、漢方で根本的なアレルギー体質の
改善を目指すと言う治療が効果を上げています。

これからの日本に必要な漢方

つまりこれから私たちが
健康、美容、長寿を目指す上で、

病気や症状、体調か環境によって、

伝統医学、漢方が良いのか、
現代医学、西洋医学が良いのか、

有効性や時間軸を考えて

必要に応じて漢方薬や
西洋薬を併用していく道が

統合医療の道となり、
これが可能なのが日本の
医療なのかもしれません。

既に高齢社会を迎えている日本では、
ますます漢方が重要になるはずです。

というのも、高齢者では
複数の病気や訴えを持っているケースが多く、

その一つ一つに
西洋医学で対応するとなると
薬の数も膨大になり、

ますます医療費の負担も高まります。

一つの薬で多様な症状に
対応できる漢方薬であれば、

結果的に医療費削減にも役立ちます。

さらに、中医学、漢方は予防医学としても
効果的なので、

加齢による不調、病気を遠ざけて
QOL(クオリティ・オブ・ライフ、生活の質)
も高く保つ事も出来るでしょう。

つまり統合医療のメリットは

それぞれの得てを活かしながら
不得手を補い合う事で、

患者さんに最良の利用を
提供できる点でしょう。

それは中国で生まれた漢方を
独自の日本のものとし、

さらに西洋医学を導入し、

さらに日本ではその融合をうまくする
統合医療先進国になっていけるかもしれません。

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