アメリカでも見直しが進む漢方、伝統医学と統合医療の関心と特徴


今回のテーマは、

アメリカでも見直しが進む漢方、
伝統医学と統合医療の関心と特徴

について紹介します。

現代医学の総本山であり、
いわゆる西洋医学を牽引する
アメリカ社会ですが、

実は漢方や伝統医学の見直しも進み
さらに統合医療への進む道も
盛んに議論されているのです。

特にここ20年ほどで
伝統医学への関心は世界的に
高まっていますが、

アメリカ国立衛生研究所(NIH)では、

年間3億ドル(約240億円)
と言う大金を予算として

伝統医学など補完代替医療の
研究に取り組んでいますし、

世界保険機構(WHO)は、

患者が最初に受診する際の
初期診療治として伝統医学を
用いる事を提言し、

ICD(国際疾病分類)にも
伝統医学を盛り込む計画が進められています。

つまり、漢方や伝統医学の世界を
古くさい、非科学だと言う態度こそ、
古くさいと言えるのかもしれません。

伝統医学の関心は進んでいるのです。

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アメリカ人はハイリスクリターン好き?

なぜ、今になって
アメリカを始め世界中で
伝統医学が注目されているのでしょうか?

…シンプルに言えば、

現代医学=西洋医学の世界が
高度に専門化された結果、

様々なひずみや行き詰まりが
起きているからではないでしょうか。

正直ほころびが見えてきている…

と言う医学会内部の力が
働いていると言えるかもしれません。

混乱期こそ本質に回帰するものです。

だからこそ、
より良い医療を構築するために

現代医学、西洋医学と

漢方や伝統医学など
それ以外の医学とを

同じ土俵で組み合わせた
統合医療を目指そうと言う流れが、

世界的に大きな潮流になったのです。

新しいものと古いものの統合が
これからの特徴でしょう。

西洋医学の発想は
金融の世界やビジネスの世界と同じく

ハイリスク、ハイリターンで

「副作用が起きても、それを
上回る効果があって治れば良い」

と考えている傾向にあります。

その典型が、分裂の活発な
がん細胞を攻撃するガンの化学療法、
抗がん治療と言えるでしょう。

抗がん剤の効き目は非常に強く
正常な細胞も傷つけてしまいます。

骨髄の造血細胞や消化管粘膜、
毛根細胞などは

正常な細胞でも活発に
細胞分裂をしているので

副作用で白血球の減少や
吐き気、脱毛が起こる事が知られています。

副作用をとるか、、
効果をとるか、、

という極端な世界と言えます。

アメリカでの副作用の死亡者

そう言った極端な世界からの
反発が生まれているのですが、

例えばガンを克服した後、

自動車レースの最高峰、
ツール・ド・フランスで
前人未到の7年連続総合優勝を果たした

ランス・アームスロングさんは

著書の中で抗がん治療について

「問題は、化学療法がどちらを
先に殺すかだ。がんか、僕か、、」

と述べています。

詰まり命を失う前に
がん細胞が死滅すれば治る
と言う激しい特徴のものなのです。

事アメリカでは、
抗がん剤に限らず、

ハイリスクハイリターンな
薬の使い方をします。

薬が非常に強いと言う事です。

私自身、以前ハワイで
風邪薬を貰って飲んだ時も、

フラフラになって
立っていられなくなった…

と言う経験をしています。

これは漢方の世界では
考えられない現象です。

もちろん考え方は人それぞれです。

効果か、副作用か?

と言う極端な例か、

副作用なしで体の機能を高めるか?

しかし副作用というのは
考えるべき問題です。

アメリカでは薬の副作用による
死亡者が年間10万人いるという
推計もあります。

もちろんあくまで推計であり、

日本とは投薬の基準も
違うでしょうから一概には言えませんが、

日本人の信奉する
西洋医学の負の一面は
しっかりと認識するべきでしょう。

アメリカでも見直しが進む伝統医学や
統合医療の関心は大切な事です。

西洋医学から伝統医学への転換

漢方をはじめとする
伝統医学が世界的に注目されているのは

そう言うハイリスク、ハイリターン型の医学から

免疫力や自己治癒力など
体の持っている機能を最大限に引き出す

そう言ったナチュラルで自然な特徴の
医学界への転換期とも考えられます。

それが世界的な潮流になったのは
1990年代になってアメリカと
イギリスが注目し始めてからの事です。

1990年代初頭、

アメリカ・ハーバード大学
代替医学研究センター所長

デービッド・アイゼンバーグ博士による

「アメリカ国民の3分の1が、
西洋医学以外の代替医療を併用している」

と言う論文が発表され、
医学の世界に衝撃が走ったことが
きっかけと言えるでしょう。

つまりアメリカ国民は
現代的な西洋医学だけでなく

もっと安全で有効な医療を
探している事が明らかになったのです。

その前年には、

アメリカ政府は
国立衛生研究所(NIH)に

代替医療局(OAM)という
部署を設置し、

研究体制を整えていました。

発足当時こそ年間予算
200万ドル(約2億ドル)でしたが、

アイゼンバーグ博士の
衝撃的な論文の後、

1998年に
国立補完・代替医療センター(NCCAM)

へと昇格すると、予算も急増し、

今では1億2800万ドル(約100億円)
規模になっています。

この他、アメリカの
がんセンターなどの予算も合わせると

日本円で300億円近い予算が
補完代替医療の臨床エビデンス(根拠)や

作用機序(薬が効く仕組み)
の解明に注ぎ込まれているのです。

これは漢方など伝統医学だけでなく
カイロプラクティックや

まだ普及していない
最先端医療も含まれますが、

従来の西洋医学以外のものを
評価しようと注力しているのです。

アメリカで見直しが進む漢方、伝統医学

アメリカかここまで本腰を入れて
漢方、伝統医学の見直しを進めているのは、

従来の枠にはまらない
医学、医療から

新しい叡智を吸収して
行き詰まりの見える現代医療を

より良いものに変えていこうと
しているからでしょう。

これは私たち日本人も
学ぶべき姿勢と言えます。

さらに加えて、
非常に多くのアメリカ人が

西洋医学ではない代替医療に
体に負担をかけない治療法を
求めているからでしょう。

副作用とは縁を切る
治療法への見直しが進んでいるのです。

漢方、伝統医学と統合医療の
関心と特徴を掴んでいきましょう。

最後に少し用語を整理しておくと

代替療法(Alternative Medicine)

と言うのはアメリカの言葉で

イギリスを中心とした
ヨーロッパでは

補完医療(Complementary Medicine)

と呼びます。

学会のような正式の場では、
両者を併せた「補完代替医療」
と言う言い方が、

現代の西洋医学(通常医療)の
対語として使われています。

私自身、ごちゃまぜになって
これらの概念を使ってしまっていますが、

ここで整理しておきます。

アメリカの西洋医学批判は
これも極端な考え方をしがちで、

西洋医学の対極に
漢方など伝統医学がある

と言う考え方ですが、

さらにより良い医療を目指して

西洋医学と「補完代替医療」を
同じ土俵で組み合わせようとする

「統合医療(Integrated Medicine)」

が世界の潮流なのです。

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