子供の心の理論の発達と共感、ミラーニューロンを司る脳の領域

子供の心の理論の発達と共感、ミラーニューロンを司る脳の領域
今回のテーマは、

子供の心の理論の発達と共感、
ミラーニューロンを司る脳の領域

について紹介します。

自分が心を持っているのと
同じように、

他者も心を持っている事を理解し、

その心について理解
できるという心的概念を

「心の理論」と言います。

心の理論は、

人に見られる特有な能力であり、

4歳以降にその働きが
顕著になります。

子供が心の理論を
持っているかどうかは、

またどう発達させていくかは、

以下のような簡単なテストで
調べることができます。

「じんじ君は、台所に用意してあった
ケーキを後で食べようとして、

緑の戸棚の中に入れました。

しんじ君が台所から出た後で、
お母さんがそのケーキを青の
戸棚の中に移してしまいました。

その後、しんじ君が
台所に戻ってきました。

さて、しんじ君はどちらの
色の戸棚にケーキをとりに
行くでしょう。」

このような質問を
3歳から9歳の子供にします。

その結果、

4歳未満では「緑の戸棚」
と正しく答えられた子供は
ほとんどいませんでした。

しかし、

4歳から5歳では57%が、

6歳から9歳では86%の
子供が正しく答える事が出来ました。

スポンサーリンク

子供の心の理論の発達と共感

4歳未満の子供は、

ケーキは青の戸棚の中にある
という自分の持っている知識を
しんじ君も持っていると考え、

しんじ君は青の戸棚にケーキを
とりにいくと答えてしまいます。

しかし、

4歳以上の子供の
半分以上は、

ケーキが青の戸棚に移された事は
自分には分かるが、

しんじ君は分かっていないはず
という事を理解しているのです。

彼らには他者の立場に
立って考える事ができる、

「心の理論」

があると考えられています。

心の理論への思いやりや
共感と言った対人関係を形成する

心的機能を発揮できるようになります。

そしてそれは年齢を重ねて
子供の心は発達していくのです。

心の理論、共感を司る脳の領域

こうした心の理論の働きが、

脳のどの部位領域で
営まれているのかと言う
研究があります。

前頭葉に損傷のある患者と
その他の領域に損傷のある
患者を対象に

以下のようなテストをします。

まず、検査者が患者に
見えないように、

5つのカップのうちの
一つにボールを隠します。

そのとき、検査者の両脇にいる
二人の助手がその様子を見ています。

その後、二人の助手が
患者の所にやってきて、

ボールが隠されている
カップを教えます。

しかし、検査者がボールを
カップに隠す時、

二人の助手のうち一人は、

目隠しをしているか、
或は横を向いていて、

実際には隠す様子を見ていない
事を患者は見ています。

したがって、

患者に心の理論があれば、

隠すのを見ていた助手の
言う事に従うはずです。

心を司る脳の部位、領域とは?

実験の結果、

右前頭葉の内側部に損傷のある
患者の誤答率が高い事が
分かりました。

しかし、他の脳領域の
損傷患者では、

このような誤答は
見られなかったのです。

また、脳機能画像法の
PETを用いて、

軽度の自閉症とも言われる
アスペルガー症候群の患者と
健常者を対象に行った研究によると、

健常者では心の理論の
テスト中に前頭連合野の活動が
高くなる事が示されています。

これらの実験や研究から、

少なくとも前頭連合野が
心の理論に関わる領域として
有力な候補の一つであり、

人の気持ちがわからない
心の理論の欠如は、

前頭連合野の機能低下、
機能不全によると推定されます。

ミラーニューロンを司る脳の領域

一方、自分がある
行為をするときにも、

また、人がそれを同じ行為を
するのを見ているときにも

活動する神経細胞の事を
ミラーニューロンと言いますが、

まるで鏡に映したように
自分と他者を結ぶこの神経細胞は、

他者の心を読み取ったり、

コミュニケーションを支える
役割をしていると考えられます。

人のミラーニューロンは、

ブローカ中枢を含む、
前頭連合野でも見つかっています。

このことからも、

前頭連合野における
ミラーニューロンの働きは、

子供の心の理論を支える
重要な脳機能の一つと
考えられています。

こうした子供の心の理論の発達

共感、ミラーニューロンを
司る脳の領域も

上手く発達させていく事が
大切になってきます。

スポンサーリンク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

こちらの記事もおススメ

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。