モンテッソーリの幼児教育はなぜ豊かな環境を重視するのか?

モンテッソーリの幼児教育はなぜ豊かな環境を重視するのか?
今回のテーマは、

モンテッソーリの幼児教育は
なぜ豊かな環境を重視するのか?

について紹介します。

子供の脳の発達は、

遺伝的な要因によって決められ、
方向付けられている面が確かにあります。

父親譲りの性格、
母親と似た特技、
祖父のような骨格、
祖母のような病歴、

…などたしかに遺伝はあり、

この分野の学問はさらに
解明が進むでしょう。

しかし、同時に
子供がどのような環境の下で育ち、

どのように環境と関わったか
によっても影響を受けるのです。

簡単に言えば、

良い環境で育てば
良い脳に子供は育ち、

悪い環境で育てば
悪い脳に子供は育ちます。

だからこそ

モンテッソーリの幼児教育は
豊かな環境というものを重視します。

そしてこの環境への注目は
脳科学の世界でも明らかになっており、

心理学者である
マーク・ローゼンツヴァイクさんは、

ラットを使った実験で、

ラットの生後の環境が
脳の発達にどのような影響を
及ぼすかについて検討しています。

この実験結果は
非常委興味深いものでした。

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環境の違いが脳にどう影響を及ぼすか

この実験では、
生まれてまもないラットが

三つの異なる環境条件の下で
一定期間(2〜3ヶ月)
育てられました。

ケース1.

三匹のラットが普通の大きさの
ケージに入れられている標準環境条件

ケース2.

1匹のラットが、小さいケージに
入れられている刺激の乏しい環境条件

ケース3.

10匹のラットが大きい
ケージに入れられており、

中には、ブランコ、はしご、木片などの
遊び道具もある、刺激の豊かな環境条件

つまり、

環境のレベルが

豊か、普通、乏しい

という三つレベルの『環境』を
用意したということ、

どのケージのラットにも

食べ物と水は十分に与えられます。

また3つのケージは、
別々の部屋に置かれます。

そして一定期間飼育された後、

3つの環境条件の下で
育ったラットの脳重要が比較されました。

そして結果はどうなったのでしょうか?

これは私たち人間の
脳の機能を高めるためにも

幼児教育と環境の観点からも、

非常に示唆にとんだ
実験結果となりました。

豊かな環境でネズミの脳は進化した…

この実験の結果、

ケース3.の
刺激の豊かな環境条件で育った
ラットの大脳皮質が、

刺激の乏しい環境条件で育った
ラットの大脳皮質より
重い事が分かりました。

中でも視覚野のある
後頭葉皮質の重量差が最も大きく、

体性感覚野の重量差が
それに続いています。

これは豊かな環境に置いて、

目で見て、体で感じ取った経験が、

直接、脳の視覚野と体性感覚野を
刺激する事で脳が活性化して、

その領域を発達させた事を
意味しています。

特に脳の重量自体が
増えたという事は驚異的な事で、

脳の神秘的な進化とも言えます。

脳が重くなるという事は

神経細胞が成熟し、
神経細胞を栄養補給や情報伝達の
面からサポートする、

グリア細胞が増える事を意味しています。

特に神経細胞の樹状突起が
伸びて枝が増え、

シナプスが増加する事で、

神経細胞内の絡み合いが
より発達するのです。

したがって、

刺激の豊かな環境で育つほど、

こうした神経細胞の成熟が
促進されていく訳です。

遺伝だけの要素であれば
運に天を任せるしかありませんが、

人間という動物は環境を
ある程度意識的に変える事が出来ます。

そしてそれは幼児期の
環境が大いに影響するのです。

これは全ての親が知っておくべき
ビッグニュースの一つです。

刺激の豊かな環境な幼児教育の重要性

さらに遊び道具などが
種類多く用意されている

豊かな環境で育ったラットの
神経細胞の数が、

こうした知的刺激の乏しい
環境で育ったラットの
神経細胞数と比べて、

多くなる事も報告されています。

中でも、

学習や記憶に関係する、
海馬の歯状回にある
神経細胞の数が

豊かな環境と貧しい環境で育った
兄弟ラットで約15%違い、

豊かな環境で育った
ラットの方が多い事も分かりました。

兄弟で環境の違いが
脳の違いを生む事は、

やはり遺伝の要素だけではないという事、

これらの研究結果は
動物を対象としたものですが、

子供が育つ環境の質的、量的な
豊かさの違いが、

子供の脳の発育に
影響を及ぼす事は明らかでしょう。

十分人間の幼児教育にも応用できます。
(もちろん大人にも、、)

とはいえ、

子供に豊かな環境を準備し、
それをただ与えるだけでは

十分に効果的な幼児教育は
期待できないのです。

イギリスのことわざで、

“You can take a horse to the water,
but you can’t make him drink.”

『あなたは馬を水のある所に連れて行くことはできる。
しかし馬に水を飲ませることは出来ない。』

という意味ですが、

遊びも含めた学習は
自らの意思による部分が大きいです。

いくら親が最高の環境を
子供の与えようとしても、

それが好結果に繋がるとは限りません。

なぜなら、子供が進んで自ら
積極的にそれらにかかわろうとしなければ、

子供がそこから学ぶ事は
極めて限定されてしまうからです。

子供が環境に対して
能動的に関わる事、

すなわち、興味関心、
あるいは好奇心を持って活発に
働きかける事が、

子供の脳をより発達させるのです。

モンテッソーリの幼児教育の教具の秘密

そうです。

子供に豊かで適切な環境を準備し、

さらにその環境に発達の
早期の段階で能動的に
関わる経験をさせる事に

幼児教育の意義があるのです。

なぜなら子供の脳の発達は、

遺伝的要因だけでなく、

幼児期の環境要因によっても
大きく影響を受けるからです。

モンテッソーリの幼児教育では

準備されている多様な教具に

子供が自ら積極的に
働きかけていきますが、

そこには計画的、組織的に
準備された環境に、

子供が能動的に関わっていく事が
鮮明に意図され重視されています。

このようにモンテッソーリの
感覚教育や運動教育は、

子供の能動的な働きかけを
実践する代表的なプログラムなのです。

豊かに準備された教具を
自由に用いる事が保証された子供が、

興味関心を持って、

また注意集中して活動に
取り組めるように意図されているのです。

モンテッソーリの幼児教育は

豊かに準備された環境、教具の元で、

子供が自由に選択した
教義に対して能動的に
働きかけていく事で、

子供の脳の発育を
促していると言えるのです。

こうした具体的な環境作り
教具の例なども今後解説してく
つもりなので楽しみにしてください。

まずは環境の大切さを
是非理解して欲しいと思います。

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