子供をバイリンガルにする幼児教育、脳と母語と第二言語の関係

子供をバイリンガルにする幼児教育、脳と母語と第二言語の関係
今回のテーマは、

子供をバイリンガルにする幼児教育、
脳と母語と第二言語の関係

について紹介します。

グローバル化がますます進み、
国際社会の中、

子供をバイリンガルに育てたい
第二言語を習得させたい

と考える親はたくさんいます。

今回はそんな子供の語学力を
「脳」の観点から見てい
きたいと思います。

これまで子供の脳には、
爆発的に能力が伸びる時期
「敏感期」がある

と紹介してきましたが、

そこでモンテッソーリの
言語獲得の敏感期に関係する

興味深い研究があります。

子供が母語を獲得したり
第二言語を獲得するのに

ふさわしい年齢というのは
あるのでしょうか?

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子供の脳と第二言語の獲得の関係

心理学者
ジャツクリーン・ジョンソンが

興味深い研究を報告しています。

この研究では、

中国と韓国からアメリカに
移住した46人を対象として

移住してきたときの
年齢と第二言語となる英語の
文法獲得との関係

について調べられました。

その結果、

3~7歳でアメリカに
移住してきた人は、

アメリカで生まれ育った人、

つまりネイティブスピーカーと
比べて文法の獲得に
差は無い事が示されています。

ところが11~15歳頃に
移住してきた人は、

明らかにネイティブスピーカーより
文法の獲得が劣り、

17歳以降の移住では

かなり文法獲得能力に
低下が見られたのです。

つまり若い時期であるほど
外国語の文法力は高いということ、

日本でも英語教育は
文法教育によって多くの学生に
英語に苦手意識を生ませると言いますが、

構造を論理的に考えるのではなく
自然に吸収する幼少期ほど、

文法をすんなり受け入れるのでしょうか。

興味深い実験結果です。

子供をバイリンガルにする幼児教育

さて、このことから、
7歳頃に第二言語の文法獲得を
決める敏感期があると推定され、

この年齢以前だと
第二言語の文法は母語と同程度、

つまり、バイリンガルの
言語として獲得される可能性があるのです。

「母国語」と「外国語」と言う
分別がまだ脳内でなされて
いないのでしょうか。

もちろん7歳と言う年齢は、

バイリンガルになるための
絶対的な年齢という訳ではありませんが、

これ以降の年齢になると、

厳密なバイリンガルになる事が
より困難になると考えられます。

これは絶対音感の獲得と似ています。

大人になってからも
音楽のセンスや楽器のスキルは
もちろん伸ばせますが、

絶対音感の獲得はほぼ不可能です。

しかし子供の頃に鍛えておけば、
後々絶対音感が残るのです。

言語でも似たようなことが起こると
ここでは考えられます。

脳と母語と第二言語の関係

ところで、

バイリンガルとして
第二言語を獲得した人の脳では、

どのような変化が
起こっているのでしょうか?

英語の他に10の言語のうちの
いずれか一つを母語とする

バイリンガルの人を対象として、

神経学者カール・キムが
脳機能画像法を用いた
研究を行っています。

脳機能画像法というのは

「脳の働き」の様子を
画像化してみる事の出来る技術であり、

機能的磁気共鳴画像法(fMRI)
陽電子放射断層撮影法(PET)
近赤外方光法(NIRS)

などが多く用いられています。

キムの研究では、

これらの人々を幼少期から
バイリンガルで育ったグループと
(早期バイリンガル)

10歳頃から第二言語を習得して
バイリンガルになったグループ
(後期バイリンガル)

に分けて、

それぞれ前日に経験した
出来事を声に出さないで

記述してもらいます。

右脳、左脳と言語の獲得

この様子をfMRIによる
脳機能が増俸で解析し、

脳の活動状態を調べたのです。

その結果、

後期バイリンガルグループでは、

二つの言語による活動部位が
言語中枢の一つである

ブローカー野の中で
分離していたのに対し

早期バイリンガルグループでは
二つの言語による活動部位が、

ブローカ野で重なっていたのです。

また、二つのグループともに、

第二言語が母語と同じように
左半球で処理されており、

バイリンガルになった年齢によって、

第二言語の処理半球が
異なる事はないことも明らかになりました。

幼少期からのバイリンガルの特殊な脳

これらのことから、

第二言語を習得する年齢によって
ブローカ野内での

脳の活動に違いが見られ、

幼少期からバイリンガルで
育った人では、

二つの言語を一つの言語システム
によって運用している事が分かったのです。

しかし、

年齢が高くなると、
新しい言語を学習するには

新たに別の言語システムが
必要になると考えられる訳です。

早期バイリンガルでは

母語及び第二言語をともに
言葉として捉える

神経回路が出来ており、

母語脳でも第二言語脳でもない、

言葉の脳を使って
言語処理を行っていると考えられます。

厳密に個人差がありますが
おおよそ「7歳」というのが
ポイントです。

モンテッソーリ教育では
言語の獲得と敏感期に注目していますが、

これからの時代
バイリンガルを目指して

幼児教育を行う事は
非常に有利になるでしょう。

この時期に上手に外国語に
触れさせる環境を与えられれば、

将来語学に不自由ない人
に育つ可能性が高いです。

しかしここで大切なのは
タイミングという訳です。

ぜひ参考にしてください。

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