ストレスとミトコンドリアの損傷で閾値の高い、低いが決まる


今回のテーマは、

ストレスとミトコンドリアの損傷で
閾値の高い、低いが決まる

について紹介します。

私たちの健康や病気
を決める要因として、

閾値(しきいち)というのは
かなり重要なファクターとなります。

前回紹介したように、
環境中や体内に潜む様々な毒性
によってフリーラジカルが生じ、

私たちの体は

「酸化ストレス」

を被りますが、

それは以下のようなストレス応答
として現れます。

まず、発生する
フリーラジカルに対して様々な種類の

「ストレス応答タンパク質」

が産出される事で、

ミトコンドリアが
自己修復されたり、

ミトコンドリアそのものが
増加したりします。

そうやって絶えずストレス応答を
している訳ですが、

前にも紹介したように

ある一定の限界を超えると
対応しきれなくなり、

細胞死やガン化を招きます。

この限界の値を
「閾値(しきいち)」と言います。

水のいっぱい入った樽を
想像してみてください。

水を本の数的垂らすだけで、
樽の中の水は溢れ出してしまいます。

この樽の容量が私たちの
体の閾値に当たります。

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ストレスと閾値の高い、低いの関係

この閾値まで酸化ストレスを
溜め込んでいる場合は、

ほんの少しの化学物質や
感染が引き金となって

樽の中の水が溢れ出てしまいます。

水があふれ換えるまでは
症状は潜行していて

自覚されにくい状態が続きますが、

一度あふれ返ってしまえば
(発症してしまえば)、

慢性的にくすぶり続けます。

これが慢性炎症の発症の図式です。

つまり閾値の高い、低いで
健康レベルは変わるのです。

例えば、

お酒の飲めない下戸は、

アルコールを代謝する酵素が
先天的に少ないために

少量のお酒ですぐに
動悸、嘔吐を催したりします。

アルコールの
代謝産物で毒性物質でもある

アセトアルデハイドが、

強力にフリーラジカルを
発生させるためですが、

もちろん個人差があります。

つまり、毒物を代謝、無害化する
肝臓の酵素が多くある人ほど、

毒性に耐えられるため、
症状はすぐに現れません。

つまりお酒に対して

「閾値が高い」わけです。

逆に下戸の人の場合、

「閾値が極めて低い」

ことになります。

ストレスとミトコンドリアの損傷

なお、カクテル効果に関する
限界値=閾値には、

個人差があると述べましたが、

それは遺伝子が全く同じ
一卵性双生児にも当てはまります。

同じ病気にかかる確率が
それほど高い訳ではないからです。

そもそも一卵性双生児であっても、

母胎環境から全く
同じ環境で育つ事はありません。

そのため、

どんな状況下でどの遺伝子に
スイッチが入るか、

いわゆる

「遺伝子のスイッチのオン/オフ」
(エピジェネティクス)

は大きく異なってきます。

もちろん、日常生活の中で
暴露される毒素の種類、
量も異なるでしょう。

これに加え、

毒性物質によって
細胞が障害を受けた場合の
防御機能の差も関係してきます。

遺伝子の傷を修復する
各種のDNA修復酵素、

毒物を無毒化する
肝臓の代謝酵素

フリーラジカルを消去する
抗酸化酵素、

あるいは精神的タフネスなどの差が

最終的には損傷される
ミトコンドリアの割合を決定します。

これがストレスと
ミトコンドリアの損傷の関係です。

カクテル効果と閾値

裏を返すと、

健全なミトコンドリアが
後どれくらい残っているのか、

これがカクテル効果の
閾値に強く影響してくるのです。

健全なミトコンドリアが
ギリギリのラインでしかない人は、

少しの毒性物質でも
慢性炎症を引き起こし

自己免疫疾患、ガン、
アルツハイマー病などの
慢性病を引き起こすでしょう。

それに対して、

まだ健全なミトコンドリアに
余裕のある人は、

少々タバコの煙を
吸い込んだり、

微量の放射線を
浴びたりしたくらいでは
症状は現れません。

つまり元気でいられるはずです。

もちろん、大量の喫煙や
多大な被爆量であれば、

ほとんどの人が閾値は
超えてしまうため、

この限りではないのですが、

病気と健康の本当の原因

現段階で言える事は、

「様々な要因による
カクテル効果によって、

相乗的に慢性炎症を起こし、
ガンを始めとした慢性病を発症する」

というメカニズム自体に
間違いはないという事です。

その要因、或は
要因同士の相互作用、

その人が持っている閾値は、

一人一人異なるため
一般化できませんが、

「なぜ病気が発症するのか?」
「どうしたら防げるのか?」

その手がかりはつかめるでしょう。

もちろん、病気の原因が
ある手特定の化学物質や
生活習慣にあると

ダイレクトに証明するのは
難しい話しです。

したがって、有害とされる
物質がその人の健康に本当に
被害をもたらすかどうか、

科学的に証明するのは
困難が伴います。

人間にすぐに当てはまる事が
出来ない動物実験のデータや

長期間におよぶある物質の
人に対する暴露の影響を追跡した

「疫学的研究」で類推するしかなく

直接に証明できるものは
ほとんどないのです。

閾値の高い、低いを意識しよう

残念ながら、

こうした現実が毒性物質を
垂れ流す産業界やそれと癒着する
国家には幸いしているのです。

長期間の疫学的研究で
ようやくその毒性が判明した頃には

その当事者たちは
この世を去ってしまい、

責任の所在は国家、
つまり私たちの税金に
転嫁されてしまいます。

いずれにせよ、

ガンを始めとする慢性病が
慢性炎症によって起こり、

慢性炎症を発症させる
閾値はカクテル効果によって決まります。

つまり、まず慢性炎症を
引き起こす一つ一つの
要因を少しでも減らしていくと言う

戦略が有効である事が
導かれるでしょう。

前置きが長くなってしまいましたが、

「人は何を食べるべきか」

というテーマも、

単に栄養学的な
知識ばかりではなく、

カクテル効果(=環境)

と自分自身の閾値(=体質)

を踏まえ、

「慢性炎症を起こさないもの、
防ぐものを摂る」

という発想が必要という事です。

ストレスとミトコンドリアの損傷で
閾値の高い、低いが決まるのです。

その際のポイントとなるのは、

消化管の要にある
腸の働きです。

食べ物と腸の関係を
探る事が慢性炎症に対処する
近道と言えるのです。

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