出産による親の愛情や役割、人格など心理的な変化と発達の特徴

出産による親の愛情や役割、人格など心理的な変化と発達の特徴
今回のテーマは、

出産による親の愛情や役割、人格
など心理的な変化と発達の特徴

について紹介します。

子供を持つと、
「親」という新たな役割が
生じるようになります。

しかし親として
子供を慈しむ気持ちは、

持って生まれるものではありません。

母親の場合、おなかが
だんだん大きくなったり、

胎動を感じたりするのにつれて、

子供の存在を認識し、
「可愛い」と思うようになります。

父親は、妻のお腹が
大きくなる様子や赤ちゃんの
エコー画像を見たり

妻から胎動について
聞いたりする事で、

子供の存在を認識していきます。

そして出産後は

母親も父親も赤ちゃんとの
相互作用を通じて、

愛着を形成していきます。

親としての気持ちは
本能的なものではなく、

子供と関わる事で
慈しむ気持ちが高まり、

それに従って行動できる
ようになるのです。

こうしたころから、

親の愛情を表す言葉として

「母性愛、父性愛」

ではなく、

「養護性」

という言葉も用いられるようになっています。

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出産による親の心理的な発達の特徴

結婚をして子供が生まれる
という経験は、

ごく当たり前の事ですが、

その心理的過程について
これまで研究される事は
少なくなったのが現実です。

そうした状況の中で

心理学者の小野寺さんは

親になっていく心理的プロセスについて
次のような報告をしています。

それによると、

夫婦ともに子供の誕生を
楽しみにしているというのは
納得できる結果の一方で、

生まれてくる子供が五体満足
かどうか気にかけ、

子供の世話(授乳や入浴)を
心配している事が分かりました。

父親になる夫の特徴としては

一家を支えていくのは
自分しかいないという意識や

自分はよい父親になれると思う
自身が妻よりも強いと言う
傾向が見られました。

一方で、母親となる妻は

親になる実感を夫よりも強く持ち、

親になる事で人間的に
成長して一人前になれるような気がする
と考えている事が分かりました。

その反面、妊娠によって
行動が制約され、

家事への負担感も強い
傾向がありました。

親の愛情や人格などの発達の特徴

親として子供を育てていく過程は、

ジェネラティヴィティ
を獲得していく過程である
と言えます。

かつての発達観では、

人は大人になれば人格的な
成長、変化は見られず

ほぼ安定してそのまま年を
とっていくと考えられてきました。

ところが

「人は生涯にわたって自己を
発達させていくものであり、

老いる事も含めて発達を
捉えるべきである。」

とするバルテスの考え方が
支持されるようになってきています。

例えば、

ウィンクとヘルソンは
協調性、社会性、誠実性
責任感や自制心は

年齢が上がるにつれて
高くなる事を明らかにしています。

それに対して

開放性、好奇心は
加齢とともに低下する事が
マッカーレによって報告されています。

この事からも人は年齢を
重ねるにつれてなお、

様々な変化をしている事が分かります。

では親である事は、

人格的変化に何らかの影響を
与えているのでしょうか。

柏木、松原という研究者は

親になった事による
「発達」について研究しています。

彼らは、

親になれば柔軟性が高くなり
視野が広くなって自己抑制が
出来るようになる事、

さらには物事を「運命」
だと受け入れるようになると
報告しています。

また、そうした変化は父親よりも
母親の方が大きい事が指摘されています。

「育児は育自」

という言葉もあるように、

親自身の人格が大きく成長します。

親になる以前の自分に比べると

「柔軟性」「自己抑制」「自己の強さ」

など、様々な変化を感じると言います。

子育てというのは

勉強や仕事とは全く異なる経験で、
思い通りにならない事も多いです。

しかしだからこそ、

それが親自身の成長に
つながっていくのでしょう。

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