酸化ストレスと慢性炎症、化学物質のカクテル効果の悪影響


今回のテーマは、

酸化ストレスと慢性炎症、
化学物質のカクテル効果の悪影響

について紹介します。

前回まで、万病の元になる
慢性炎症というテーマで紹介していますが、

その原因として

1.フリーラジカルを発生させるもの

2.炎症を引き起こす原因

という二つがあげられます。

今回は二つ目の
炎症を起こし原因について
少し考えていきましょう。

これは一般に「環境因子」
と呼ばれるものが大半を占めます。

HLA(ヒト白血球抗原)
のような炎症を起こしやすい
タイプの遺伝因子もありますが、

環境因子と言う
トリガー(引き金)がないと
発症しないので、

ここでは環境因子に絞って
見ていきましょう。

炎症を引き起こす環境因子としては
以下のものがあげられます。

1.ウイルス、バクテリアなどの感染

2.石油化学製品、重金属、
放射性物質などの毒性物質

3.食事(栄養)、睡眠、
精神的ストレスなどの生活習慣

さて、私たち現代人にとって
非常な身近なものに、

原因がある事が分かります。

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慢性炎症と化学物質の悪影響

例えば、

2の石油化学製品については、
(PCBやダイオキシンなど)

たとえ少量でもある一定の人口に対して
慢性炎症を起こす事が明らかになっています。

そのカギとなるのは、

私たちの身体のほとんどの
組織、細胞にある

「芳香族炭化水素受容体」(AhR)

という物質です。

進化の下位の魚類でも
見られる事から、

生物の生存には欠かせない
物質である事が推測されますが、

実は環境中に排出された
PCB、ダイオキシンはこの
芳香族炭化水素受容体と結合するのです。

特に白血球の芳香族炭化水素受容体と
結合すると炎症を促進する物質を出し
(炎症性サイトカイン)

慢性炎症(自己免疫反応)を
起こす事が分かっています。

では、こうした悪影響のある
化学物質が少しでも体内に入れば、

問題が起こるか?

…と言われればそうではありません。

直ちに、大きな症状が出ない…

だからこそ、大きな盲点が
ここで出現してしまうのです。

化学物質とカクテル効果の関係

とは言え、現代社会においては
これらの環境因子が単独で
作用している事は稀で、

実際は複数のものが
同時多発的に作用しています。

化学石油製品を使ったからと言って
すぐに問題が起こる訳ではありません。

複雑な要因が絡み合い、
積み上げられて病的な症状となって
現れる事を「カクテル効果」と言います。

一つのカクテルグラスに
様々な環境因子が混ぜられていくと、

一つ一つが少量でもあっても
どんな変化を起こすか分かりません。

もちろん、複合する事で
有害性を増す事も十分考えられます。

また小学生の頃
理科の実験で行ったように

ある化合物とある化合物を
混ぜると新しい化合物が生まれる…

という実験をした事があると思います。

一つ一つは無害な
化学物質でも

体内で混ざり悪影響を及ぼす事も
可能性としてはあります。

具体的には、

大気汚染、感染、化学毒性、放射線毒性、
低栄養、母体内での環境、気候(温度、湿度)

などの要素の多因子が
一緒になる事によって、

身体に相乗的に悪影響を
及ぼす事になる訳です。

塵も積もれば山となる…ではないですが、

我々が気づかぬうちに甚大な悪影響として

体内への負の要素がたまっている
という事になってしまうのです。

酸化ストレスと慢性炎症の関係

市川定夫さんという
埼玉大学名誉教授(遺伝学)は、

人工化合物と低線量の
マッチングによって

植物の遺伝子(DNA)に
相乗的に突然変異が起こる事を
実験的に証明しています。

このような毒性物質は
放射線であろうが、感染であろうが、

化学毒性物質であろうが
最終的に慢性炎症を引き起こし、

分子レベルでは等しく

「酸化ストレス」

として作用します。

酸化ストレスというのは

フリーラジカルと言う
反応性の非常に高い分子の
攻撃によって引き起こされる

ストレスを総称したもので

1954年にサイエンス誌で

「酸素とX線…共通の毒性機構」

という論文が発表されて以来、

酸素中毒や放射線障害
だけでなく、

他の感染や毒性物質についても
確認されています。

つまり、カクテル効果と言うのは

最終的には

「フリーラジカルによる
酸化ストレスの総和」

と言い換える事が出来ます。

慢性炎症は、このような
カクテル効果の悪影響によって

常時酸化ストレスに曝されている
病態とも言えるのです。

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