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フリーラジカルとミトコンドリアの遺伝子の異常と病気の関係


今回のテーマは、

フリーラジカルとミトコンドリア
の遺伝子の異常と病気の関係

について紹介します。

前回、慢性炎症とサイトカインを
産出による病気のきっかけについて紹介しましたが、

その原因の一つとなる

まず、フリーラジカル
から見ていきたいと思いますが、

このフリーラジカルが
私たちの体内のどこで
発生するかご存知でしょうか?

真っ先に挙げられるのは、

活動エネルギー(ATP)を
生み出しているミトコンドリアという
細胞内小器官です。

細胞レベルから
人間の病気や健康の関係を
理解していけば、

これからの対応も変わってきます。

ミトコンドリアで
どのようにフリーラジカルが
発せするのか、

そのメカニズムを少し
見ていく事にしましょう。

ミトコンドリアはエネルギー発生装置

ミトコンドリアの中では、

エネルギーや熱を生み出すために、

私たちが摂取した食物から
取り出された水素原子が
陽子(プロトン)と

電子に分かれて利用されています。

このうち電子は

ミトコンドリアにある
呼吸のチェーン(呼吸鎖、電子伝達系)を、

電線を流れる
電流のように移動していきます。

簡単に言えば、

この電流の移動によって
ATPが生み出されます。

ミトコンドリアの膜に
陽子の勾配を作る事で
エネルギーが作り出されるのです。

最終的に、電子は細胞内に
運ばれてきた酸素と反応し水となります。

ここまではミトコンドリアの
正常なエネルギー産出過程ですが、

この電子がミトコンドリアの
電線をスムーズに流れなくなるときがあります。

例えば、

私たちの体内でエネルギーの
需要が少ないときは、

電子が流れなくなるでしょう。

エネルギーが必要でなければ
電子を流して作る必要がないからですが、

食物から取り出した電子は
ミトコンドリア内に運ばれてきます。

電子が流れなければ、
電流が渋滞していますね。

この状態が続くと、
電子が電線から漏れ出る、

つまり漏電してしまいます。

ミトコンドリアの電線である
呼吸チェーンから漏れ出た電子は

細胞内に運ばれた酸素と
反応してフリーラジカルとなるのです。

もちろん電気は私たちの
生活インフラに欠かせないように大切ですが、

漏電や停電など
問題を引き起こすこともあります。

人間の健康にとっても
エネルギーは大切なのですが、

その流れというのも大切です。

ミトコンドリアの遺伝子の異常と病気の関係

また、電線そのものが
壊れてしまう場合もあります。

これは、ミトコンドリアの
遺伝子が損傷し、

電線を構成するタンパク質が
変異する事で起こります。

この場合も、電流が流れなくなるため、
電子の漏れが起こり、

酸素と反応してフリーラジカルが発生します。

この他、感染や外傷など
ストレス(酸化ストレス)によっても
電線からのフリーラジカルの
漏れが多くなります。

また、病気の進行とミトコンドリアの

フリーラジカルの生成速度に
非常に強い相関関係がある事が分かっています。

ミトコンドリアに異常が起こると
フリーラジカルが漏れだす速度が速くなるのです。

マウスのミトコンドリア遺伝子に
エラーを挿入し、

異常ミトコンドリアを
増殖させた実験では

マウスの寿命が短くなり、

骨粗鬆症、背骨のゆがみ、心不全や
抜け毛などの老化現象が早く
現れるようになりました。

人間にとって
ストレスというのは

細胞の遺伝子を変形させ
異常にさせるほどのパワーがあるのです。

フリーラジカルとミトコンドリアと病気と健康

一方で、鳥類は一般的に
フリーラジカルがミトコンドリアから
漏れだす量が少なく、

漏れたとしてもその速度が
遅い事が健康と長寿の原因
であると考えられています。

また、鳥類は細胞内に
他の種よりも多くのミトコンドリアを持ち、

非常に鋭敏なフリーラジカル
検知システムを有しているため

フリーラジカルの少しの漏れで
警報が鳴るようになっています。

実は、日本の10歳以上の長寿者の
ミトコンドリア遺伝子を解析調査すると

通常よりもミトコンドリアの
数を多くする変異を持っている事が
判明しました。

ミトコンドリア数が多いと、

それだけ酸素を消費して
エネルギーを産出する余力があるため、

フリーラジカルの漏れが少なくなります。

鳥類にも言える事ですが、
ミトコンドリアの数を多くする事で
健康長寿を保っているのです。

逆に言えば、

ミトコンドリアの異常や
ミトコンドリアの数の減少によって
フリーラジカルの漏れが多くなると、

前回、紹介したNF-カッパーBが
活性され慢性炎症を引き起こします。

こうしたミトコンドリアの数や
異常は制御しにくい面がありますが、

次回紹介する2の「炎症を引き起こす原因」は
制御可能なものが多いため、

自然治癒を引き出すための
手がかりとなります。

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