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食事と慢性炎症と急性炎症、サイトカインと自然治癒力の関係


今回のテーマは、

食事と慢性炎症と急性炎症、
サイトカインと自然治癒力の関係

について紹介します。

これまで、

「人間は何を食べれば
健康に長寿を全うできるか」

というテーマについて

国内外の食事法や健康法を
色々と見てきました。

その結果、浮かび上がってくる
理想の食事というのは、

狩猟採集時代の食事法

という事ですが、

その食事法については
今後も詳しく紹介していきます。

その前に、まずここでは、

もう一つ別の視点から
食生活と健康、長寿の関係について
見ていきたいと思います。

「食事の改善によって
自然治癒力が高まりなぜ病気が治るか?」

という事について、

慢性炎症と急性炎症の
メカニズムの観点から探る事で、

毎日の食事のあり方が
より明確に見えてくるでしょう。

一緒に考えてみましょう。

炎症と自然治癒力の関係

まずポイントになるのが
慢性炎症という概念です。

例えば、

手を包丁で切った時、
腕を火傷した時、

或はインフルエンザウイルスに
感染したときでも、

私たちの身体は全力で
身体を治癒させるシステムが働きます。

そのシステムは、

発熱、赤み、腫脹、
痛みなどをもたらしますが

最終的には自然治癒に導きます。

この強力な自然治癒システムを
「炎症」と呼ぶのです。

炎症と言うと普通は
あまりいいイメージがないかもしれません。

かゆい、痛い、つらい、、

炎症=病気と認識している人もいますが、

本来であれば、

その本質は身体を守るための
自然治癒システムにあるのです。

生きるために必要な身体の反応なのです。

慢性炎症と急性炎症、サイトカインの関係

さらにこの自然治癒反応は
「急性炎症」と「慢性炎症」の
二つに大きく分ける事ができます。

前者の急性炎症は
一過性の症状で、

数日単位で引き起こされます。

通常、炎症と言う自然治癒システムは

白血球を中心とした
免疫系の働きによってきちんと
コントロールされていますが、

これが上手く働かなくなる
(=免疫系が暴走する)

事で様々な病気が引き起こされます。

その一つが

「全身性炎症反応症候群」(SIRS)

と呼ばれる各種の侵襲
(感染、外傷、熱傷、虚血、膵炎など)
によって誘引された

全身性の急性炎症反応で、

悪化すると多臓器不全状態

に陥ってしまう致命的な病態として知られます。

白血球が炎症を促進する
タンパク質「炎症サイトカイン」
を放出し続ける事で、

「サイトカインストーム」

という炎症の嵐が起こるのです。

食事と慢性炎症と病気の関係

これに対し、慢性的に
低レベルの炎症が持続するのが

「慢性炎症」

です。

急性炎症は原因が除去されれば
スイッチがオフになりますが、

慢性炎症はいつまで経っても
スイッチが入ったままです。

携帯の電源を入れ続ければ
やがて電源が切れてしまうように、

自然治癒システムも
スイッチが入ったままと言うのは危険です。

驚かれるかもしれませんが、

実はこの低レベルの炎症が
持続する慢性炎症こそが、

ガン、自己免疫疾患、アルツハイマー病、
骨粗鬆症、心臓疾患、血管疾患、
メタボリックシンドロームなど、、

現代病、文明病、或は贅沢病
と呼ばれる、

慢性疾患の原因となるのです。

自然治癒に導く炎症ですが、

過剰に働くと

炎症サイトカインが多量分泌し、

それが慢性化する事で
難病を引き起こす事になるのです。

サイトカインと自然治癒力

こうした、慢性炎症は

主に「NF-カッパーB」という
タンパク質の働きによって

引き起こされる事が分かっています。

NF-カッパーBは「転写因子」と言われ、

細胞内の遺伝子に結合する
事によって炎症をオンにする
サイトカインを産出します。

ガン、自己免疫疾患などの原因となる
慢性炎症では、

このNF-カッパーBが
持続的に活性化しています。

この転写因子の活性化が慢性病の
共通経路の一つになって、

慢性炎症を引き起こしているのです。

例えば、慢性炎症からの
ガンの発生については、

NF-カッパーBの活性化によって起こされる
「AID」という遺伝子編集酵素の
発現が関与する事が明らかになってきています。

自然治癒力と炎症とフリーラジカル

では、NF-カッパーBの
活性化を引き起こす原因とは何でしょうか?

そこで注目されるのが
活性酸素種(フリーラジカル)や

各種の炎症性サイトカイン
(炎症性物質)です。

つまり、

1.フリーラジカルを発生させるもの

2.炎症を引き起こす原因となるものは
すべてNF-カッパーBを活性化させ、

炎症がさらに悪化する事で
慢性病が引き起こされるのです。

これまで、かゆみ、痛みを
抱えた時にあなたがどんな反応をしていたか、

それは分かりませんが、

この慢性炎症と急性炎症、
そしてサイトカインのメカニズムを知る事で

自然治癒力の大切さと
恐ろしさが同時に理解できます。

それでは次回はこのメカニズムに
食事がどう関与してくるか、

詳しく見ていく事にしましょう。

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