動物でも人でも赤ちゃんを可愛いと思う理由、ベビーシェマ

動物でも人でも赤ちゃんを可愛いと思う理由、ベビーシェマ
今回のテーマは、

動物でも人でも赤ちゃんを
可愛いと思う理由、ベビーシェマ

について紹介します。

多くの大人たちは

町ですれ違った小さな子供を
見ると一様に「可愛い」と言います。

なぜ人にそう思わせるのでしょうか?

それは、小さな子供には
大人たちに「可愛い」と言わせてしまう
ある法則があるのです。

それがベビーシェマと呼ばれるものです。

ちょっと試してほしいのですが、

まず紙に小さな子供の顔を
描いてみてください。

そしてその隣に、

子供のママの顔も描いてみてください。

子供の顔と大人の顔とは
どこがどのように違っているのでしょうか。

大人と子供の顔の違いとして

心理学者は、

子供の顔は顔幅の割に目が小さく、
目と目の間の距離が大きい事、

子供特有の脂肪の
膨らみと頭蓋骨の割合が
ある事をあげています。

子供らしい顔の印象形成に
重大な影響を与えているのは、

頭蓋骨の成長に伴う
目鼻立ちの変化です。

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丸みを見ると可愛く感じる理由

例えば、

子供が小さいときの
目と目の間の距離は広いのですが、

頭蓋骨が成長するに
従ってその距離は狭くなります。

心理学者であるアヘイさんは

1970年代後半を
カージオイド変換と言う
耳慣れない関数によって

説明しようと試みています。

このカージオイドというのは

心臓に似た形をしている事から
心臓系とも呼ばれています。

彼らの法則に従うならば、

角張った所に徐々に
丸みをつけていくと子供らしい

顔が描けるようになります。

赤ちゃんを可愛いと感じるベビーシェマとは?

1.大きな頭
2.頬が丸い
3.目と目が離れている
4.顔のパーツが低い位置にある
5.丸くずんぐりとした体型

これらの特徴を
動物行動学者のローレンツは

ベビーシェマと名付けています。

ベビーシェマ

こうした特徴を
持ったものに接した時

ほとんどの人は

「弱いものは守らなければ」

という気持ちを自動的に
抱く仕組みが出来ていると

ローレンツは説明しています。

その仕組みは

「生得的触発機構」

と呼ばれています。

誰もが子供を見ると

「可愛い」と言ってしまう理由が
お分かりいただけたでしょうか。

絵が下手な人が子供の顔を
描く時には、

ぷっくりとした丸みを
帯びた顔を描き、

目と目の間をちょっと
広めにとり、

眉と目の距離を広めにとれば
可愛い子供の顔が描けるはずです。

ミッキーマウスが人気を博した理由

このベビーシェマの原則を
上手く使ったのが

ディズニーのミッキーマウス
と言われています。

かつてデビュー当時の表情は
今では考えられないほど精悍で
目つきも鋭いです。

しかし時代が変わるとともに、
より幼児的になって行き、

そして世界中で人気を
博して行くのです。

ハーバード大学の教授
スティーブン・グールドさんは

『ミッキーマウスに生物的栄誉を』

というエッセイを記していますが、

ミッキーの誕生から
晩年までの形態の変化を
詳細に行っています。

ミッキーは、

頭が大きくなり、
目が大きくなり、

逆に鼻と口が小さくなり、

体全体がずんぐりとして行き、

一種の赤ちゃん返りをするのです。

ミッキーマウスの変遷

ちなみにミッキーの
キャラクター設定も、

当時は暴力的で攻撃的、
大暴れするような

わんぱくなキャラでどちらか
といえば悪役だったそうです。

しかし子供向け作品として相応しくない
と親からの非難が殺到し、

行儀の良い温和なネズミの
キャラクターに変貌をし、

その姿、形も変えて行くのです。

人間の赤ちゃんと動物の赤ちゃんの違い

犬や猫の動物の赤ちゃんでも、

イラストやキャラクターと言った
ものであっても、

その体型を見れば
可愛いと思ってしまう

心理が人には備わっています。

しかしやはり人間はすこし
特殊と言えるかもしれません。

人間の大人と赤ちゃんを比べてみると

大きさはもちろん、
プロポーションも全く違います。

赤ちゃんは頭がとても大きく
自分で支える事が出来ず、

また腕や足、胴体は短いです。

しかし人間以外の動物、

例えば馬は親馬がそのまま
小さくなった姿をしています。

チンパンジーは馬に比べると

頭身比は大きいものの
人間の赤ちゃんのように
頭を支えられないという事はありません。

知性が身を守る手段である
人間の脳が大きくなるのは
ある種当然の事ですが、

人間は、他の動物に比べて
脳が非常に大きく、

また、4、5歳になるまでの間に
急激に成長します。

それに備えて赤ちゃんの
頭は大きくなっているのです。

人間の赤ちゃんは可愛く思われる戦略を持つ

生まれて間もない人間の赤ちゃんは

頭を支えられないだけでなく
一人で動く事も出来ません。

ところが、馬や牛の赤ちゃんは
生後間もなく立ち上がり、

おっぱいを吸いに母親の所まで
歩いていく事が出来ます。

運動能力に関しては
人間の赤ちゃんは非常に
未熟な状態で生まれてくるのです。

自立までの時間が他の動物
に比べて長いのが特徴です。

こうした特徴を、
スイスの動物学者ポルトマンは

離巣性の特徴と就巣性の特徴を
両方備えた、二次的就巣性と呼びました。

人間の脳が巨大化したため

十分に発達してから
生まれる事は母体に負担をかけてしまいます。

そのため、運動能力が
未発達なまま生まれてくるのだ
とされています。

これを生理的早産と言います。

赤ちゃんの身体の特徴として
丸みを帯びている事、

これは人間にも動物の
赤ちゃんにも共通して言える事です。

こうした丸みを帯びた顔や
体つきはベビーシェマの通り

誰もが可愛いと感じるものですが、

さらに人間は、
脳が発達した特徴があります。

どうしても数年は親に
依存しなければ行かないからこそ、

弱い立場である赤ちゃんが
親に可愛がってもらうための
戦略かもしれないと言う説もあるのです。

どれだけ泣いて親を困らせて
疲れ果たせようが

可愛さがゆえに愛情を注いでしまう…

生物というのはうまく
できているのかもしれません。

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