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カロリー制限、断食で健康、寿命が延びるのはなぜ?メカニズム


今回のテーマは、

カロリー制限、断食で健康、寿命が
延びるのはなぜ?そのメカニズム

について紹介します。

これまでは、

健康に理想的な食生活例として
狩猟採集時代の食事を紹介し、

それと比較する形で国内外の
様々な食事健康法について
紹介してきたのですが、

健康的と喧伝されている食事法には

色々とメリットだけでなく
デメリットがある事が分かったと思います。

これから視点を変え、

現代人が抱えている
もう一つの問題である

「食べ過ぎ」や「飽食」

の対処法について
考えていきたいと思います。

カロリー制限、断食で
健康、寿命が延びるメカニズムを踏まえ

「何を食べるか?」より
「何を食べないか?」という
話しを紹介していきましょう。

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カロリー制限で動物の寿命が延びた

日頃の飽食が気になる人は
多いと思いますが、

その対処法としてまず思い浮かぶのが、

カロリー制限、断食(ファスティング)

一昔前は、考えられないと
眉をひそめていた人も多かったですが、

最近では、ブームになるほど、

プチ断食などを実践する人も増えて来ました。

さらに興味深いのが、

こうしたカロリー制限と言うのが
寿命を延ばし、

健康状態を改善する事は
数多くの研究で確認されています。

例えば、

げっ歯類(ラットなど)のような
寿命の短い動物では

カロリー制限によって
30~40%寿命が延びます。

1987年には、

これらの動物より寿命の長い
アカゲザルで

カロリー制限の効果が
ウィスコンシン大学で調べられ

健康寿命を伸ばせたと言う
報告がなされました。

この実験では7~14歳(成人)の
76頭のアカゲザルを、

昼の間に好きなだけ餌を食べられる
ようにした自由摂取グループと

食事のカロリーを30%少なくし、
栄養が不足しないよう

ビタミンとミネラルを補った
食事制限グループに分け、

一番若いサルたちが20代後半に
達した時点での生存率を比較しました。

(アカゲザルの平均寿命は27歳で、
中には40歳まで生きるものもあります)

その結果、食事制限グループの
サルの生存率は63%、

自由摂取グループの生存率は45%でした。

ガンや虚血性心疾患などの
慢性病による死亡数は、

自由摂取グループは14頭、

食事制限グループは
5頭と3倍の開きがありました。

マウスやラットほどの
寿命延長効果はないものの、

慢性病の予防にカロリー制限が
有効である事が示唆されたのです。

カロリー制限の人間への健康長寿効果

あくまでこれは動物実験です。

人間に対する効果はどうなのか?

人間では、寿命に対するものでないものの、

カロリー制限が記憶能力の
改善に有効であったとの報告が
ドイツのグループからなされました。

この研究では、50~80歳の健康人50人
(平均年齢60.5歳、BMI28、29人が女性)

を募集し、次の3グループに分けて
実験を行いました。

1.カロリー制限グループ

(これまでの生活習慣に対し
30%のカロリーを減量、
最小限1200キロカロリー)

2.不飽和脂肪酸グループ

(これまでの生活習慣に対して
不飽和脂肪酸を20%増量)

3.コントロールグループ

(これまでの生活習慣を継続)

このうち記憶能力の改善が
有意に認められたのは、

1のカロリー制限グループのみでした。

介入前を100%とした場合、

カロリー制限グループは
介入後に130%程度に上昇していましたが、

他の2グルーブでは
ほぼ100%のままでした。

このカロリー制限グループにおける
記憶能力の変化を見ると、

インスリンの分泌や炎症反応の指標(CRP)
が低下するほど記憶能力が向上していました。

まだそのメカニズムまで
完全に解明されていませんが、

確かに人間の寿命を計る
実験は難しいものの、

こうした研究により明らかに
効果が生まれています。

つまり、カロリー制限によって
成長、生殖より

寿命、慢性病予防に舵が切られ、

慢性炎症が低くなるほど
認知力も向上したと言う事です。

ファスティング、カロリー制限は有効か?

仏陀やキリストなど
聖者が断食のススメを説いたり、

宗教的なイメージがある人もいるでしょう。

断食(ファスティング)
カロリー制限のプラスの効果は

こうした寿命を延ばす事よりも
むしろ健康にとって

非常に良い効果をもたらす
と言えます。

例えば動物実験では、

ガン、腎臓病、糖尿病、
自己免疫疾患、老化などを予防し、

免疫機能を改善する他、
心臓血管系の全ての健康指標を
改善する事が確認されています。

抗酸化作用、DNA修復機能、
タンパク質の新陳代謝などを高め、

慢性炎症を抑え、

ヒートショック・プロテイン
(熱ショックタンパク質)を

活性化する事でこれら
効果がもたらされると考えられていますが、

人に対して、同様の効果を
もたらすかどうかは今のところ
断定は出来ないと言えます。

ただ、沖縄の長寿者の調査では

日本本土の人間より
20%ほどカロリー摂取が低い事が
分かっています。

脳卒中、心筋梗塞による
脂肪は日本本土の人間より59%低く、

ガンによる死亡は69%も
低いのです。

沖縄の長寿者は細胞内
ミトコンドリア数が多い遺伝子変異を
持っているため、

心筋梗塞、脳卒中、ニ型糖尿病
にもかかりにくく、

長寿である事も報告されています。

ミトコンドリアの遺伝子変異、
カロリー制限などの食習慣を含めて、

複数の要因が
彼らの長寿を導いているのでしょう。

もちろん、長期間のカロリー制限は
健康を損なうでしょう。

また食習慣と言う面で、
糖質カットやバランスの偏った食生活は
弊害があるとこれまで述べてきましたが、

定期的なカロリー制限は
どうやら健康レベルをあげそうです。

これまで、
狩猟採集時代の食生活が
健康の理想と述べてきましたが、

カロリー制限もその時代、

恐らく、時々食料が取れず
カロリー制限に耐えなければいけない
時代が続き、

胃腸を休める機能を人体は備えたのではないでしょうか。

現代になり、飽食の時代になり、
先進国では飢餓の恐怖は克服したものの、

カロリー制限はやはり今でも
有効な手段と言えそうです。

カロリー制限、ファスティングのデメリット

もちろん、カロリー制限には
健康を損なう負の側面も存在します。

まず問題となるのが
「空腹感」です。

糖尿病の患者さんが
カロリー制限食をすると、

みな一様にお腹が空きすぎて
我慢できないと訴えます。

中には隠れて甘いものを
食べる患者さんもいるため、
カロリー制限食は難しいでしょう。

私自身もカロリー制限した経験から

頭がやたらと疲れて
集中力が欠けてきます。

また実行したのが冬場であったため、
寒さに極端に敏感になりました。

おそらく、成長中のお子さんや
働き盛りの若者が

カロリー制限を行うと
勉強や仕事にならないでしょう。

それ以外にも、

傷の治癒の遅延、
骨粗鬆症、
サルコペニア(筋肉減少症)、
不妊、
易感染性(白血球減少による)、
低温への耐性の低下、

と言った欠点が指摘されています。

カロリー制限、断食で健康、寿命が延びる
メカニズムを踏まえ、

このメリットとデメリットを
上手く活用して行く事が、

健康を守る上で重要になってくるのです。

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