子供の感覚器を訓練する時期、五感の発達や成長と脳の関係

子供の感覚器を訓練する時期、五感の発達や成長と脳の関係
今回のテーマは、

子供の感覚器を訓練する時期、
五感の発達や成長と脳の関係

について紹介します。

3歳から6歳ころまでは、

それまでに培われた
子供の感覚能力がさらに磨かれ、

洗練されていく時期です。

人間の感覚センサーである、

子供の視覚、聴覚、体性感覚、味覚、嗅覚

のいわゆる五感という感覚器は、

生まれた時からある
程度の能力を持っています。

例えば、

新生児はペンライトの
光を追って目を異動させ、

近くで鳴る鈴の音の方向に
顔を向けます。

また唇に指を触れると
吸い込むような反応を見せ、

薄いレモン水を口に含ませると
不快な表情を示します。

さらに母親の体臭がしみ込んだ
布を嗅ぎ当てるなどの

感覚能力を持っています。

しかし、たいていの場合、

大人になるにつれ、
こうした五感に発達にはばらつきが
現れるようになります。

それは幼少期の教育によっても
大きな差が生まれてくるとされています。

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五感能力が伸びる「感覚の敏感期」

子供は3歳まではこうした感覚を
順調に強めていくのですが、

さらにそれを急速に成長し
伸ばしていく時期が、

モンテッソーリ教育では

3歳から6歳ころの
「感覚の敏感期」と呼ばれる時期です。

子供の感覚は、
高次の精神機能の発達に
先行して現れる、

とモンテッソーリさんは言っています。

このことからも、
3歳から6歳の時期は

子供の精神発達に役立つ
感覚を訓練するための敏感期
と考えられているのです。

この時期に適切に教育をして
五感の発達させてあげれば、

将来の脳機能も発達するでしょう。

この時期の子供は

注意を傾け、意図や考えを持って
自分の感覚を使うようになるため、

かなり敏感で独特な
感覚を示すことがあります。

例えば、

「雲はどうして大きくなったり、
細かくなったりするの?」

「風が吹いているね。
樹の音で分かるもの」

「お布団ふかふか、テーブルツルツル」

「これお母さんの味」

「この靴下僕のじゃない、
匂いが違うもの」

と言った、大人では気づかないような
子供の質問や発言などに
それは現れています。

モンテッソーリ教育による五感の発達

「感覚の敏感期」では、

子供は受け止めた感覚的印象を
整理、分類し、

そして意味づけなどをして
自分の頭の中に残していくのです。

従ってこの時期の
五感の発達、成長のための感覚教育は、

子供の感覚能力を
伸ばすだけではなく

知能を伸ばしていくこと
にも関係します。

モンテッソーリの幼児教育の中で、

感覚教育が中心的な
位置におかれているのは、

このような意義があるからなのです。

将来の子供の知能を伸ばす
土台となる部分と言えるでしょう。

強く広く根を張った樹ほど、
将来太く強く伸びていくように、

この時期の感覚の訓練は
非常に重要と言えます。

外部から子供の五感に
入ってくる情報量は、

それぞれの感覚で均等ではありません。

五感の中でも最も多くの
情報が入ってくるのは視覚です。

目からの情報は脳の後頭葉の
視覚野で受け止められ、

その後、側頭葉に向かう
「何の経路」で形や色の認知が行われ、

頭頂葉に向かう
「どこの経路」で奥行きや
動きなどの認知が行われます。

この「何の経絡」には、

顔のみに反応する
顔細胞と言うものがあることが
分かっています。

また、顔の他に、手に対して
特異的に反応する手細胞の
存在も明らかになっています。

多くの有益な情報をもたらす
顔や手だけに特異的に反応する
神経細胞が、

組織化された社会生活を営む
私たちの脳の中にあるのはとても
興味深いことです。

子供の感覚器、五感の発達と脳の関係

子供の顔細胞は、

生後2週間頃から働き始めます。

既に9ヶ月の乳児は
人の顔の違いについて
認識できることも報告されています。

したがって、乳児でも
お母さんの顔が近づいてくると
大きく目を見開いて見つめるのは、

その子の顔細胞が働いているからです。

このとき顔の中でも、

特に目に敏感に
反応することが分かっています。

目に続いて鼻や口も
注意が向けられるパーツです。

子供が人の顔を覚えたり
識別したりする時は、

その人の特に、目、
それに鼻や口と言った特徴を
的確に掴んでいるからでしょう。

つまり、親と子供は、
保護者と子供たちは、

そして子供たち同士が
目と目を合わせることは、

互いに相手を確認する行為であるとともに

自らの顔細胞を活かして
脳を活性化する行為でもあるのです。

子供の顔の識別能力は
その後10歳ころまで発達し、

さらに13歳頃から20歳頃に
かけて再び発達すると言う過程を辿ります。

五感の中でも中心的役割である
視覚と脳の関係は非常に興味深いです。

子供の感覚器の訓練と脳の関係

それでは他の五感、
視覚以外の感覚を見ていきましょう。

まず耳のやや上部に当たる
側頭葉に聴覚野があり、

ここで様々な音を聞き取ります。

ある音を聞いて他の音と
比較することなしに、

その音が何の音かを音名で言えれば、

「絶対音感」がある
と言われていますが、

絶対音感と言うのは

聴覚が発達する3歳から
6歳ころまでに適切な訓練を
することで身に付けることが出来ます。

特に3歳近い年齢で
訓練を始めると効果が高いと
言われています。

絶対音感を持つ人は

左脳の側頭葉にある
上側頭回前部という部位が

普通の人より大きいことが分かっています。

子供が絶対音感を身につけるには

3歳から6歳の敏感期に
音感教育を適切に行うことが
大切だと言えるでしょう。

さらに、頭頂葉には
触覚を含む体性感覚野があり、

中心溝の後方に、

上から下に向けて身体の各部位の
皮膚感覚野がベルト状に
分布しています。

体性感覚野の後下部には味覚野があり

甘味、酸味、苦味、塩味

などの味覚が感じ取られます。

さらに、大脳皮質の内側に位置し、

前頭葉の下部にあって
外から見えない場所に嗅覚野があります。

このように脳と五感の発達の関係を
見てきましたが、

5つの感覚野にある
神経細胞の成熟は早く、

生後1年目から一定の機能を
持ち始めています。

従って、モンテッソーリの幼児教育の
中心に感覚教育が位置づけられているのは

脳の発達と言う視点から見ても、

そして「感覚の敏感期」という
観点から見ても、

理にかなっていると言えるでしょう。

子供の感覚を適切な時期に適切な方法で
訓練するのは成長に大切なことです。

ただ、「感覚の敏感樹」は
脳の機能から考えると、

モンテッソーリが設定した
3歳から6歳よりも早いと
考えられています。

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