子供の脳のシナプスの成長とシナプス競合のメカニズムの特徴

子供の脳のシナプスの成長とシナプス競合のメカニズムの特徴
今回のテーマは、

子供の脳のシナプスの成長と
シナプス競合のメカニズムの特徴

について紹介します。

さて、これまでの脳研究から

脳の敏感期と見られる時期には

神経細胞同士の接点に当たる
シナプスの数に余裕がある
と言う事が分かっています。

これはモンテッソーリさんが
教育理論を唱え始めた時期には
明らかにはされていませんでしたが、

脳とシナプスの関係、
そして子供の脳と敏感期という
テーマにおいて重要です。

頭の良さを司るシナプスですが、

一つの神経細胞は
平均1万個のシナプスを
持っていると見られており、

これらの神経細胞はその
先端のシナプス部分で
相互に接点を持っています。

神経細胞同士が接点を
持つ事で神経回路が作られ

それによって脳の働きは向上し
より賢い脳になっていくのです。

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シナプスの成長は15歳でピークに

神経細胞のシナプスは、
誕生後からある年齢まで過剰に作られ

その後、急激に減少する
と言う特徴を持っています。

敏感期の子供の脳にある
過剰なシナプスが

環境からの影響を受けた
脳の機能を大きく変える原因だと
考えられています。

神経学者ピーター・ハッテンロッカーが

人間の前頭連合野における
シナプス密度の発展的変化を調べて
グラフにしたものがありますが、

前頭連合野は

子供の思考や注意集中力
或は共感や思いやりなどの
高次精神機能に深く関わっている
脳の領域です。

子供の脳のシナプスの発達とシナプス競合

このグラフを見れば、

生後5歳頃までシナプス密度は増加して

7歳頃までにピークを迎え、

その後10歳前後から減少し始め、

だいたい15歳頃に成人の
シナプス密度の近くなる事が分かります。

このメカニズムが良く言われる、
大人になっても脳は成長しない説です。

実際には、シナプスの結びつきは
いくつになっても増え続ける。

敏感期と脳のシナプスの関係

とは言え、この時期の
脳の成長が重要な事は
言うまでもありません。

これらの事から

脳にシナプスが多くある
7歳ころまでの時期が、

脳の機能が大きく変化、発展する、

まさに敏感期に当たると言えます。

よってこの時期の子供の
学習や経験が

脳の機能の成長に
大きな影響を与えると考えられるのです。

幼少期にピアノに触れた事が無い人が、
大人になってピアノを弾き始め、

プロのピアニストになるのは難しいでしょう。

つまり脳科学の観点から見ると、

人間の敏感期としての
大切な時期の特徴は、

生まれてから7歳ないし10歳頃
(小学生の3~4年生頃)までで、

脳の感受性が高い時期と見られます。

その後、15歳頃までに
シナプス数は減少して
大人のレベルになります。

実は、モンテッソーリ教育が
視野に入れている各種の敏感期は

脳科学から見た脳の
敏感期の範囲に含まれているのです。

「重要な時期に重要な事をする」

当たり前と言えば当たり前ですが、

そういった当たり前の事が、
子供を天才に育てる
幼児期の秘密でもあるのです。

子供の脳とシナプス競合とは

敏感期に脳の機能が
大きく変わるもう一つの仕組みに

「シナプス競合」の減少があります。

脳内では、

神経細胞同士がつながって
神経回路が作られ、

その回路に神経情報が伝達される事で
つながりが強化されていきます。

このときより多くの
神経情報が伝達され、

その刺激を受けた
シナプスはさらに強化されるのですが、

そうでは無いシナプスは
衰弱していきます。

弱肉強食と言うのは
自然界だけでなく、

脳内にも支配される法則であり、

この特徴をシナプス競合と言います。

幼少期に片目を覆うと…

例えば視覚能力を獲得する
敏感期に片方の眼が眼帯などで
覆われていると、

覆われていない目の視力は
正常であるのに、

覆われた目は弱視に
なってしまう事があるのは、

シナプス競合による
ものと考えられています。

これは猫を使った実験
などでも明らかになっています。

つまり敏感期に片方の眼を覆い、

もう一方の目はそのままにしておくと、

覆われなかった目に対応する
脳後部の視覚野の神経細胞は、

光に反応する機能を
強めていきますが、

覆われた目に対応する神経細胞は、

その機能を失って
弱視になってしまうのです。

こうして刺激入力の多い、
シナプスは強化され、

少ないシナプスは
衰弱してしまう仕組みの
メカニズムが働くのです。

使われなかった事で
シナプスの機能が失われるというよりは

使わない状態でいる間に

他のシナプスが使われて活動するようになり、

その結果、機能の喪失が起こるのです。

子供の脳を伸ばしてあげるのは親の力

脳内では使わない神経回路は衰弱、消滅し、

使われる回路は機能的に
強化され生き残る。

これは視覚系に限らず、
全ての感覚系に言えると考えられます。

だからこそ、

子供の脳の機能の良し悪しの特徴は

神経細胞同士が結合し、
機能的で効率の良い神経回路を
作る事にかかっています。

子供は自発的に
自分の強みを伸ばすと言うことは
なかなか出来ません。

だからこそ、親がしっかりと
このメカニズムを理解して
伸ばしてあげる必要があるのです。

その神経回路の形成に
重要なのがシナプス競合です。

幼児期から児童期の始め頃までは、

子供の脳のシナプスが
とても多い時期であり、

従ってこの時期は
子供の日常的な活動によって、

脳の神経回路が効率よく
作られる脳機能発達の敏感期と言えます。

この時期までに行われる

良く準備された環境のもとでの
多様な経験と学習が

子供の脳機能の発達に
重要なメカニズムな訳です。

このように幼児教育は、

子供の心身の成長に大切であるだけでなく、

シナプスと言う観点から見ても、
脳の発達にも大きな意味を持っているのです。

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