食品のADI”一日許容摂取量”の毒性試験の数値と農薬の関係とは?

食品のADI"一日許容摂取量"の毒性試験の数値と農薬の関係
今回のテーマは、

食品のADI”一日許容摂取量”の
毒性試験の数値と農薬の関係とは?

について紹介します。

ADI(Acceptable Daily Intake)は
人がある物質を

「一生涯毎日摂取し続けても
健康への悪影響がない」

と推定される1日当たりの
摂取量(一日許容摂取量)です。

普通は体重1kg当たりの量
(mg/kg/日)になっており、

そして農薬の安全性を考えるうえでも大切です。

日本では食品安全委員会が
急性、亜急性、慢性、発がん性、
催奇形性、繁殖などの

各種安全性試験の結果を判断して、

有害な作用に認められない量(無毒性量)を評価し、
さらに安全係数を考慮して決めています。

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安全係数は、
動物と人との種差として「10倍」、

さらに人と人との間に個体差として
「10倍」の安全量を見込んで、

この二つを掛け合わせた「100倍」
を用いています。

データの質によっては、
500、1000、1500倍も使われます。

無毒性量を安全係数で割って
ADIが求められます。
(通常は100分の1)

無毒性量はそれぞれの試験について
毒性が認められなかった最大の量を求め、

その中の最も小さい量になります。

それぞれの試験の最大量が

0.1mg、0.2mg、0.3mgとすると、

最小値の0.1mgが無毒性量になります。

例えば、輸入食品でよく
検出される農薬の有機リン酸系の
殺虫剤クロルピリホスの場合、

食品安全委員会が評価した試験は、

「動物体内運命(ラット、乳牛、サル)」

「植物体内運命(リンゴ、大豆、てんさい)」

「土壌中運命」

「水中運命」

「作物残留」

「土壌残留」

「急性毒性(ラット、マウス、ウサギ、
モルモット、イヌ、ヒナドリ、ニワトリ、人)」

「亜急性毒性(ラット、マウス、イヌ、サル)」

「慢性毒性(ラット、イヌ)」

「慢性毒性、発がん性併合(ラット)」

「発がん性(マウス)」

「発生毒性(ラット、マウス、ウサギ、)」

「遺伝毒性」

です。

これら「○○運命」という試験は
吸収された農薬が、

その後どのように分解されたり、
排出されたりするかを分析するものです。

その結果、発がん性、繁殖機能に対する影響、
催奇形性、遺伝毒性は認められず、

ラットの慢性毒性、発がん性併合試験、
マウスの発生毒性試験、イヌの慢性毒性試験

で得られた無毒性量の最小値が、
0.1mg/kg体重/日だったので

これに安全係数の100で除した値
(0.001mg/kg体重/日)をADIにしています。

体重50kgの人は、
一日0.05mgがADIとなります。

無毒性量の100分の1の値がADIなので、

ADIの100倍含まれていた食品を
食べたとしても

健康への影響はない事になります。

だだしこれは現時点での話で、

未来永劫ずっと大丈夫かというと
そうとは限りません。

科学の進歩で今まで
分からなかった影響が発見されるかもしれません。

あくまで現時点での科学的判断に
基づいた数値だと言う事です。

いずれにせよ農薬は
できるだけ排除するに越したことはありません。

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