人類の大脳への進化をもたらす脳と腸のトレードオフの関係


今回のテーマは、

人類の大脳への進化を
もたらす脳と腸のトレードオフの関係

について紹介します。

動物界で最も脳が進化
してるのが人間という訳ですが、

こうして今高度な文明を築けているのも、
人類の脳のおかげといます。

そして、
人類の大脳への進化をもたらしたのは

脳、そして腸に深い関係があります。

前回紹介したように、

約260年前から

人類の祖先は食生活を

菜食中心から肉食へと
適応していったのですが、

その中で摂取カロリーが
大幅に増大するようになりました。

それで体格が大きくなったのですが、

それに伴い、

大量の植物を消化する
腸の機能が衰えていったのです。

ちなみに猫をベジタリアンで
育てると早死にするのを知っていますか?

ネコ科の肉食動物も
同じように植物を紹介する
機能が低下しているのですが、

生物と言うのは

要らないものを無くし
必要なものを育てる

と言う進化の形態を取りますが、

人類も、植物を消化、代謝するための
解剖学的、生理学的な能力を維持する

と言う進化的選択圧を
減らしていく事になったのです。

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腸の縮小と脳の増大化と言う関係

これが解剖学的に現れているのが、

腸の縮小化と脳の増大化という

「脳ー腸トレードオフ」

と呼ばれるものです。

つまり植物を消化するための
大きな腸は必要なくなり、

人類の腸は他の霊長類の
約60%まで縮小しました。

その一方で、

脳の容積は3割程度増大し、
長い腸で植物を消化するのに

必要だったカロリーを脳に回せる
ようになったのです。

野球チームなどでも

良い投手が欲しいがために
良い野手と他球団とトレードする

と言うような事がありますが、

脳と腸はこうしたこうした
トレードの関係で進化をし、

人類の大脳は進化しました。

脳の容積が大きくなる人類の変遷

実際に、300万年前の
アウストラロピテクスの
脳容量は400~500ccでしたが、

約250万年前のホモハビリスの
脳容量は600~800ccになっていて、

190万年~10万年前の間の
ホモエクトスやホモサピエンスでは

脳容量は1200~1490ccに
増大しているのです。

つまり脳のサイズが3倍にもなったのです。

そして私たちの脳は
体全体の2%程度の容積しかありませんが、

全体に要するカロリーの
20%をも消費する「大食い器官」です。

類人猿の脳で消費される
カロリーはわずか8、9%ですから、

いかに人類が脳を最大化する事で
環境に適応してきたかが分かります。

動物食が脳を大きくする

動物食の増加が腸を縮小したのですが、

逆に脳を大きくしました。

動物の骨髄、脂肪組織や脳組織は
カロリーが豊富です。

脳組織の成長、発達には

長鎖脂肪酸(ドコサヘキサエン酸、アラキドン酸)
という必須脂肪酸が必要ですが、

実はこの必須脂肪酸は
動物の骨髄、脂肪組織、脳組織、

或は魚類(水棲生物)に
豊富に含まれているのです。

約260万年前に始まった
肉食の増加こそが脳を最大化させた
といっても過言ではありません。

例えば、

新生児の脳の重量は
わずか340gですが、

そのうち脂質が9g程度です。

それが3歳になる頃には
脳の重量が1100g

脂質が130gとなります。

人間の脳の発達は出産後に
スパートがかかるのです。

したがって、特に新生児は
長鎖脂肪酸と言う必須脂肪酸を必要とします。

人類の大脳への進化に犠牲になったもの

人体は腸だけでなく
筋肉に要するカロリーも

脳に回すようになりました。

なので現代人である私たちの
筋肉は先祖に比べると、

見劣りするようになりました。

つまり人類の大脳の進化のために
様々なものが犠牲になったのです。

これも環境に適応した結果で、

脳を肥大化する事で、

腕っぷしが強いよりも

投槍器や弓などの新しい
武器が発明されれば、

太い筋肉、二頭筋や強靭な大腿筋を
備えていなくても、

ハンターは大きな獲物を倒せるようになります。

そうなれば、南アフリカの
ブッシュマンに見られるように、

体重が軽くて、走るのが早い方が
生存競争には有利に働きます。

また、食物を砕く
歯も小さくなっていきました。

固い植物性の植物は
大きな臼歯ですりつぶす必要がありますが、

柔らかい肉であれば
大きな臼歯や頑丈な顎は
もはや必要ありません。

こうした歯や顎の形態の変化も
腸と同じく、

アフリカの環境の変化に
適応してきた結果と言えるのです。

つまり、

二足歩行、体毛の消失、
言語の獲得、脂肪の蓄積など

類人猿には見られない人類の特徴です。

そして何よりも
このように肉食によって

最大化させた脳によって、

抽象思考、自意識を形成するように
なった事が最終的に

人間を人間たらしめる
最大の要因になったのです。

その中でも特筆すべきが

菜食から肉食へ変わった事による
脳と腸のトレードオフです。

人類の大脳への進化をもたらす
脳と腸のトレードオフの関係

はぜひ知っておいてください。

脳の進化に犠牲になった腸ですが、

やはり人体で大きな影響をもつ
重要な臓器で「第二の脳」とも言われます。

そんな腸の重要性については
また別の機会で語りますが、

次回ももう少し、
人類の進化の変遷を探っていきましょう。

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