トークン・エコノミーの特徴:報酬を使う行動の心理セラピー

トークン・エコノミーの特徴:報酬を使う行動の心理セラピー
今回のテーマは、

トークン・エコノミーの特徴:
報酬を使う行動の心理セラピー

について紹介します。

トークン・エコノミーとは、
(Token economy)
クライアントが良い行動を
取った時に報酬を与え、

不適切な行動が消去され
適切な行動を強化する心理セラピーです。

例えば、コーヒーショップの
ポイントカードなど、

10ポイント溜まると1杯タダ

など会員権を作り、
スタンプなどを貯める事をしますが、

或は、幼少期に各駅で押してもらえる
スタンプラリーなど、

スタンプを貯めていく事自体が
楽しくてやってしまうと言う
心理が私たちにありますが、

このセラピーはその要素を
利用したセラピーです。

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トークンを使ったセラピー

病院や学校など施設の設定で
行われますが、

治療目的達成に向け、
スタッフと患者のコミュニティ全体の
動機を高める効果があります。

トークン(token)とは
代用コイン、商品引換券など
といった意味です。

ポーカー用のチップや
模造コインなどが用いられたり

シートにスタンプを押して行く場合もあります。

トークンがある程度たまると、

「自由外出の制限時間を延長する」
「外泊を許可する」

といったより具体的な報酬と交換されます。

例えば、
アルコール依存症患者が
外泊中しなかった場合には、

チップを1枚与え、
それが10枚になったらより大きな
報酬として外泊期間の延長が認められる

といったやり方があります。

報酬と心理の関係

セラピストが何らかの形で
クライアントに提供される報酬をコントロール
できる立場にあることが必要ですから、

原則的にこれは
入院治療で行われます。

また報酬の対象となる行動は、

クライアントの努力によって
実現できるようなものでなければなりません。

このトークンエコノミーは
長期入院の画一化した患者に対しても

その行動が変容されている事が
示されています。

しかし実際は、

他の状況によって一般化が難しい
と言う問題があります。

報酬と言うのは人間の心理にとって
複雑な作用をします。

例えば、幼少期であれば
100円のお小遣いでも
喜んでいたものの、

青年期に入れば
100円のお小遣いと言うのは
報酬の価値を失います。

或はイルカを使った実験で、

芸をやれば餌(報酬)を与える

と言う事を繰り返すよりも、

芸をしても、餌がもらえない場合もあったり、
逆に時々、餌をたくさんもらえる

と言うような状況の方が、
イルカは芸をするのを頑張ると言います。

パチンコのフィーバーが
突然来ると脳にドーパミンが出るように、

報酬と言うのは人間心理にとって、

強化作用をもたらすのが
効力を失ったり、

親類からの贈り物、予期せぬ訪問などで
外部的影響が強化制度を乱すなど、

トークンエコノミーの
問題点はあります。

またプログラムが施設全体で
行われるとなると、

患者の一致した合意を得る事が難しいなどの
倫理的問題も生じるようです。

環境が変われば行動が変わる

行動療法は心理分析と異なり、

不適切な行動は内面的、無意識的な
葛藤から由来するものではなく、

外的な条件によって
引き起こされるものである、

と考える傾向が強くあります。

そのため、

「なぜこのような症状が出るのか、」
「なぜこのような不適切な行動を取ってしまうのか」

という事をクライアントに
洞察させる事は重視せず、

外的な条件を変えようとします。

トークンエコノミー
で言う外的条件というのは、

「適切な行動をすれば報酬が与えられる」

という環境です。

報酬と言っても先ほど紹介したような
具体的なものに限らず、

「注目する」「褒める」

といった事も立派な報酬とされます。

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