腸内細菌、常在菌の日和見菌の特徴、院内感染と日和見感染


前回大きく分けて、

腸内常在菌には、

有益菌と有害菌に分けられる、
と解説したのですが、

さらにどっちつかずの菌、

日和見菌という存在がある
とお伝えしました。

もともと、日和見というのは、

形勢を伺い、その場その場の
都合で自分の態度を決めることです。

どっちつかずの態度で、
有利な方につく…

確かに日本人の感覚から言えば
卑怯な菌と感じるかもしれません。

今の医療現場では、

普通、健康な人にとっては病原性が
ほとんどない菌による感染で、

病気にかかること、

有益菌であっても、生体側が
弱っていると病原性を出して感染する、

そういう感染を日和見感染
と言うようです。

病原性の高い、例えば結核菌
などで感染する、

通常の感染症とは
分けた言い方なのです。

人間に有害はないはずなのに…

そして、
結果的にその原因となった
菌を日和見菌と呼んでいます。

だから悪いとは言い切れないが、
時と場合によって悪さをする、

そういった常在菌こそ
日和見菌の特徴なのです。

有名なところでは、

普通の人の皮膚に常在して
バリアの働きを持つ有益菌に

表皮ブドウ球菌というものがあります。

バリアですから有益なはずです。

しかしこの、
全く問題のないはずの菌が、

免疫力の低下したお年寄りの
院内感染の原因となるケースがありました。

黄色ブドウ球菌ならともかく、

まさか表皮ブドウ球菌による
院内感染が起こるとは、、

と、専門家の間で話題になり
問題となった事件なのです。

あの人の味方はあの人の敵?

そして、これは日和見感染の
特徴の典型であり、

この場合、結果的に
表皮ブドウ球菌が日和見菌とされるのです。

日和見菌になり得るかどうか

というのは生体それぞれの時々の
状況によって異なっているのです。

まさに人間関係と似ています。

あの人は自分の味方でも、
違う人にとっては敵だったりします。

自分の味方が友人の敵なら
非常に困ってしまいます。

また仲よかった人が時間が
経てば敵になることもあります。

まさに複雑な様相を見せます。

菌の世界でも似たような
現象が起きているのです。

腸内細菌、常在菌の世界も
一概には言えないのです。

もっともこうした院内感染が
登場する以前は、

その人のもともと持っている菌、
生体に常在する菌やウイルスでの
感染のことを、

日和見感染と言っていました。

例えば、

ヘルペスウイルスなどが
生体にあって、

普段はなんともないが、
体が弱った時に、

感染症状が出てくる場合など
その典型です。

ところが病原菌などないとされる
菌で感染が起きてしまうような
院内感染が増えてから、

日和見感染の概念も変わってきたのです。

ビフィズス菌が悪玉菌になる日

腸内常在菌の場合も、

本来は、この菌が日和見菌だと
最初から決定するわけにはいきません。

大腸菌群やバクテロイデスなど、

病原性の低い菌が、
免疫を低下した時に日和見感染を
引き起こす原因となったら、

結果として日和見菌と呼ばれます。

つまり、彼らは
「日和見菌候補」なのです。

例えば、私たち善良な市民は
犯罪を起こすつもりはないでしょう。

しかし、時に意図して犯罪に
巻き込まれることがあります。

根っからの犯罪者と言われれば
そうではないわけですが、

結果的に犯罪者になるのです。

現在のところ、人間にとって
ありがたいことずくめの

ビフィズス菌であっても、

将来、特殊な抗生物質などが登場し、

他の菌が全滅して腸内が
ビフィズス菌だけになってしまったとしたら、

もしかすれば、人間にとって
有害な面が出てくるかもしれません。

そうした時には、
ビフィズス菌が日和見菌になる
という可能性もあるのです。

菌と付き合い免疫力を高めよう

可能性の話は置いて起き、

現在のところ星人のお腹の中では
有益菌の数より有害菌と日和見菌候補の
数が多いの現状です。

そして、

体の免疫が低下すると、

有益菌はさらに減少し、
腸内フローラの様相は大きく変化します。

ただし、免疫が低下するから
腸内フローラの様相が変わるのか、

腸内フローラが変わってくるから
免疫が変わってくるのか、

その因果関係はまだ明らかではありません。

恐らく、どちらも関わっているのです。

免疫力を高める努力をして、
腸内フローラのバランスを取る努力をする、

どちらも健康美容長寿にとって
必要な考え方なのです。

本当に悪いのは菌でなく人間

また腐敗物質を産出する菌の増殖が、

体調不良、肩こり、便秘の原因になり、

ガンを誘発するとされるため、

有害菌や日和見菌候補は
目の敵にされます。

ただ、彼らの増殖のきっかけを
作っているのは、

実は人間自身ということなのです。

本人がいちばんの原因なのです。

肉類ばかりの食事や
暴飲暴食なども、

有害菌を増殖するきっかけになります。

肉ばかりが腸に送られて、
人の酵素だけでは消化ができず、

有害菌たちの餌になり、

彼らは元気倍増して増えていくのです。

彼らが増える環境を作っているのは
私たちなのに、

彼らだけを悪者扱いする
というのがいちばん卑怯な気がします。

しっかりと腸内細菌の特徴について
学ぶことは自分自身を知ることにもなるのです。

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