コッホによる微生物、細菌の純粋培養の確立と病原菌の発見


目に見えない世界がある…

人類はここから急速に研究を始めます。

微生物が私たち人類、そして
地球に多大な影響を及ぼしている、

この事実がわかってから、

世界中の研究者が研究を始めるのです。

レーウェンフックさんや
パスツールさんが先駆者ですが、

そこからさらに深入りします。

細菌にも様々な種類があり、

そこには病気を引き起こす菌
(病原菌)も存在することを
明らかにしたのは、

パスツールと同時代の
ドイツ人医師、細菌学者である
ロバート・コッホさんです。
(1843〜1910)

微生物研究の基盤となるやり方

コッホが最初に取り組んだのは、

細菌の純粋培養でした。

今では一般的にも知られる
ようになっている言葉ですが、

純粋培養というのは

様々な細菌が混在する中から
一種類のみを取り出して培養する
方法をいい、

最近のような微生物を研究
する上で基礎になるものです。

微生物、細菌が混在して入れば
把握しにくいのですから、

一種類ずつ分類できるというのは、
科学的研究にとって大事です。

この純粋培養を実現させる
ために必要となるのは、

細菌が繁殖するのに適した培地です。

パスツールが実験に使ったフラスコの
中のスープも培地にはなりますが、

特定の菌を取り出して
繁殖させる純粋培養には向いていません。

見えない世界の観察技術の進化

コッホが最初に考えたのは、

滅菌したジャガイモを切断し、

蓋つきのガラス容器に入れて
菌を培養するというものです。

ただ、このジャガイモの培地は
菌の繁殖にあまり向いていなかったため、

次にコッホさんは、

肉汁にゼラチンを加えて固めた
ゼリー状の培地を作りました。

このゼラチンの培地に
菌が生息している試料
(糞便、喀痰、吐物など)
を塗りつけると、

目に見えない菌たちが分裂を始め、

それぞれが集落(コロニー)
を作って生育する様が確認できました。

その集落の一部を釣り上げ、

新しい培地に塗りつけて
新たに培養させることを繰り返していくと、

やがて一種類の細菌を
培養することができます。

これが純粋培養です。

試料に数多くの細菌が集まっても、

この方法を繰り返してさえいけば、

一つ一つの菌は確実に
培養していけるわけです。

コッホが確立させたこの技法
によって細菌の分類が可能になったほか、

結核菌のような病原菌の特定も
可能になったのです。

菌の特定でノーベル賞を受賞

コッホが1882年に発見した
結核菌や1883年に発見したコレラ菌、

を始め、チフス菌や破傷風菌、
赤痢菌など、

彼の弟子たちが次々に病原菌を
発見していき、

人類は細菌と向き合うようになったのです。

彼のやり方は「コッホの原則」と呼ばれ
その後の研究の発展に寄与します。

コッホは1905年に
ノーベル生理学、医学賞を受賞します。

ちなみに、

破傷風菌は1889年に
日本の北里柴三郎さんが、

赤痢菌は1897年に
志賀潔さんが発見しています。

こうして、コッホによる
微生物、細菌の純粋培養の確立は、

次々と病原菌の発見につながったのです。

人類の歴史は感染症との
戦いの歴史でもありましたが、

ここの感染症の原因が
明瞭になったことで、

近代医学というのは
大きく発展することになったのです。

ただ、同時に細菌、微生物への
偏見が生まれたことも、

加えておく必要があるでしょう。

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