大豆と麹による発酵・熟成、醤油の微生物、酵母や乳酸菌の作用

大豆と麹による発酵・熟成、醤油の微生物、酵母や乳酸菌の作用
今回のテーマは、

大豆と麹による発酵・熟成、醤油の
微生物、酵母や乳酸菌の作用

について紹介します。

前回見てきたように

日本において、
その風土や気候に合わせ、

まさに技術が熟成されていき
醤油が生まれたわけですが、

そこで活躍する微生物の
働き作用もやはり独特のものです。

醤油が出来上がる発酵過程からは、

麹カビ、酵母、乳酸菌の

三大微生物が微妙な連携プレーで
発酵を行なっていることが
よくわかります。

大豆と麹による発酵・熟成

醤油の作り方を簡単に紹介すると、

まず蒸した大豆と煎った小麦
を種麹とともに混合し、

これを麹室で製麹すると、

麹カビが繁殖してまず
醤油麹ができます。

この麹の中には、

麹カビの精製した
タンパク質分解酵素が
多く含まれているので、

まだ、かすを漉していない
状態である醤油の諸味での
発酵の際に

原料の大豆などのタンパク質を
分解し、アミノ酸の蓄積を行います。

醤油の微生物、酵母や乳酸菌の作用

次にこの麹と食塩と水を
仕込み桶に配合して諸味を
作るのですが、

この諸味では、

重として麹に付着していた
耐塩性酵母や耐塩性乳酸菌が、

繁殖して発酵が起こります。

約一年間、発酵・熟成を行う間、

こうした微生物たちは、

アルコールやエステル類、
有機酸類などを蓄積し、

あの特有の香味を持った
醤油に出来上がるわけです。

元々の大豆と姿は
似ても似つかない形に変化するには

発酵・熟成段階での微生物の
強い作用があるのですが、

この醤油諸味には18%もの
高濃度の食塩(塩化ナトリウム)
を含むので、

ほとんどの微生物は生育する
ことができず、

耐性菌の強い発酵微生物だけが
活動することになります。

醤油の人体への作用と効果

近年ではあらかじめ純粋培養した

耐塩性酵母や耐塩性乳酸菌
を諸味の仕込み時に加えることが
行われているようですが、

大量生産のために、

発酵風味を加えただけの
醤油も存在します。

醤油は発酵過程によって
大きな違いがあるのですから、

醸造家の技術によって
成分も味も風味も変わります。

巷で安価で買える発酵風味を
加えただけの醤油で済ます人も
多いですが、

しっかり熟成させた醤油を
使えばその作用は変わります。

お酒や漬物と同じく、
発酵調味料にもこだわりを見せれば、

食生活が豊かになるだけでなく、
体、健康への影響も変わるでしょう。

日本の発酵調味料と日本人

醤油の塩分が医学会では
敵視されていますが、

本来の大豆と麹による
発酵・熟成をしっかりさせた
醤油には

強力な微生物、麹、酵母や
乳酸菌の作用があり、

その塩分にも対抗できる
微生物がいるかいないかは、

大きな違いがあるわけですから。

醤油も良質なものを
使って欲しいと思います。

そして日本の醤油というのは、

中国の醬(じゃん)、
朝鮮半島の艮醬(かんじゃん)

東南アジアに見られる、

タイのナンプラー、
フィリピンのパティ、
ベトナムのニョクマム

といった魚醤油類とは

原料や製法、発酵微生物、
品質、食法などが

大いに異なっているのです。

なのでその最初の伝来は
大陸からのものであったとしても、

大豆と微生物のコラボレーション
醤油という発酵食品は、

日本人の知恵と発想によって

日本独自の発酵調味料に
作り変えられたと考えられます。

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