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糠床の管理法、漬物の乳酸菌や酵母など微生物の作用メカニズム


今回のテーマは、

糠床の管理法、漬物の乳酸菌や
酵母など微生物の作用メカニズム

について紹介します。

様々な材料を使い、
様々な種類の漬物が、

日本各地に存在するわけです。

さて日本を代表する発酵食品
発酵漬物の代表はぬか漬けですが、

ここには昔の日本人の偉大な知恵
があると、前回紹介しました。

野菜そのものに、
微生物が作用することで、

風味を豊かにしてくれ、
栄養成分を高めてくれます。

さらに、糠床というのは、
連続発酵が可能ですから、

微生物の作用メカニズムで、

冷蔵庫のない時代の保存法として、
実に便利なものなのです。

糠みその糠床を、

上手に手入れして発酵を
しっかり管理さえしておけば、

その床には絶えず材料を
漬け込んでおくことができますから、

食べて減った分の材料を
再度漬け込むことにより、

毎日でもぬか漬けを楽しむ
ことができるのです。

こうして日本の食卓に
欠かせないものになったのです。

糠床の上手な手入れ管理法

もちろん、最近の家庭では

なかなか糠床を持つ人は
減ってきたわけですが、

ぜひ手作り漬物作りに
チャレンジしてほしいと思います。

その糠床の管理方法は、

ステップ1.

野菜の出し入れの時、
必ず糠床を上下混合して、

空気を抱き込ませること。

ステップ2.

野菜から出た水分で
糠床が緩くなったら、

ザルなどを床に押し込み、

上がってきた汁を茶碗など
で汲み取り、

そこに新しい糠と食塩を
補給して適度の硬さに戻す。

ステップ3.

時々、ビールや日本酒など
お酒の飲み残しや、

料理で余った酒粕など

乳酸菌や酵母など微生物を
補給したり、

微生物の好物である
昆布や唐辛子を入れて、

風味をよくする

…といったところでしょう。

私の知り合いの発酵名人は

さらに糠みその作り方に
こだわりを見せていますが、

糠1kgに対して食塩80g
水700mlの割合で練り合わせ、

容器に入れてしっかり蓋をし、

1日1回撹拌し一週間ほど
発酵させると言います。

米糠は新しい程よく、

また米糠の半量ほどを焙烙
などで炒ると糠味噌の風味は
一段と良くなります。

漬物の中の乳酸菌や酵母など微生物

さて発酵漬物の中の微生物ですが、

そこには実に複雑多様な
ミクロフローラ、微生物の世界が
広がっていますから、

その微生物の作用メカニズムを
一概に説明するのは、

ほぼ不可能なことです。

なぜなら漬物の種類にによって、
また漬け床やつける期間の
違いによっても、

様々な変化をするからです。

まさに目に見えない微生物の
奥深い世界を

垣間見せてもらえるわけですが、

ここではシンプル化して、

ぬか漬けの漬物の発酵の
主役を司る、

乳酸菌と酵母について、
総論的な話を紹介します。

まず漬物中に生息し活躍する
有益な微生物の代表が、

乳酸菌と酵母と言えるでしょう。

まずは乳酸菌ですが、

一夜漬けでも浅漬けであっても、

漬物には乳酸菌が作用し
発酵が起こります。

このメカニズムのおかげで、

原料野菜の青臭みが減少し、
熟れた風味がかもし出します。

そこで増殖する乳酸菌は、

食塩濃度、漬け床の種類、
管理方法、温度、水素イオン指数

など漬け込む環境によって
菌の種類は異なりますし、

漬け込む人によっても
それは変わってくるのです。

菌にまつわる不思議な話は今後
紹介するつもりなのですが、

漬け込む人の気持ち次第で
風味が変わったりするのです。

漬物の乳酸菌の作用メカニズム

とにかく今の段階では
科学的な根拠を中心に、

その微生物の作用メカニズム
を紹介していきますが、

例えば、

ロイコノストック・メッセンテロイデス
(Leuconostoc mesenteroides)

という種の乳酸菌は、

食塩耐性が弱く、食塩が
8%以内のものにのみ生息できます。

その生育温度も20度から25度と
比較的低温で発酵する菌で、

ぬか漬けや浅漬けなどで
活躍する微生物です。

他にも例えば、

ペデオコッカス・ハロフィス
(Pediococcus halophilus)

という乳酸菌は、

15%から18%という高い
食塩濃度の中でも発酵を行う菌です。

例えば、塩辛や魚介塩蔵品、
醤油の中に生息します。

乳酸菌たちはそれぞれの
活動環境を選んで

旺盛に繁殖し、そこで乳酸や
絵立アルコールなどを作り、

漬物に独特の酸味や風味を
つけるのです。

つまり漬物と一言で言っても

食塩のさじ加減、糠床の管理法、
温度の調節など工夫次第で、

その特有の風味や効果効能を
野菜に与えてくれるわけですから、

まさしく無限のバリエーションがあり、

漬物屋さんであればそれぞれ
発酵家の腕の見せ所でもあります。

そして私たちはその違いを楽しみ
享受することができるのです。

また乳酸菌だけでなく
酵母もそれぞれの漬物の中で発酵し、

微生物の作用メカニズムを
果たすわけですが、

次回はこうした微生物が
人体の健康にどのような影響を
及ぼすかをじっくり見ていきましょう。

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