お酒と酢酸菌の作用で発酵熟成させた食酢、お酢の作り方と歴史

お酒と酢酸菌の作用で発酵熟成させた食酢、お酢の作り方と歴史
今回のテーマは、

お酒と酢酸菌の作用で発酵熟成
させた食酢、お酢の作り方と歴史

について紹介します。

料理に欠かせない調味料は
いくつかありますが、

その中の一つが「お酢」でしょう。

このサイトでも何度か
取り上げたことがあるテーマですが、

酢酸を含む液体酸性調味料が
食酢であり、

日本では調理時に二杯酢、三杯酢
などと言って用います。

そしてお酢というのも微生物による
発酵のメカニズムで出来上がるもので、

食酢を使って様々な調理法に
幅が広がるわけです。

特に日本料理には欠かせない、

酢の物ができ、また炊いた飯に
加えてすし飯にしたり、

世界を見てみて、

ピクルスやニシン漬けなどの酢漬け、
マヨネーズやケチャップ、
ドレッシングといった加工食品の
原料にも多く使われており、

さらに最近ではその健康作用から、

「お酢の効能」と題した
本もよく見かけるようになっています。

酸っぱいワインが語源?お酒とお酢の違い

味覚の中でも酸味というのは
大きな役割を果たしているわけですが、

歴史上長きに渡って、人類と
お酢は付き合ってきわわけです。

日本の場合、1975年には
国民一人当たりの食酢消費量は
約2.2リットルでしたが、

10年後の85年には3リットルを超え、

今では5リットルを超えるほど
消費されているわけですが、

ある公的機関の調査によれば、

「今の食生活の上で、今後最も
取らなければならい飲食物は何?」

というというに対し「食酢」と
答えた人の数は全体の4割にも
達したという話もあります。

まさに生活に身近に浸透する
お酢な訳ですが、

英語ではお酢のことを
ビネガー(Vinegar)

と呼ぶことはご存知のことでしょう。

実はその語源は、

フランス語の(vin aigre)

その意味は「酸っぱいワイン」

ということです。

この言葉からわかるように
お酢はお酒からできます。

お酒と酢酸菌の作用で発酵熟成
させ作ったのが食酢なのですが、

その作り方の過程を
もう少し正確に言えば、

お酒の中のエチルアルコールが
酢酸菌で発酵されて酢酸が生じます。

発酵熟成させた食酢、お酢と人類の歴史

多くの発酵がブドウ糖を
起点にするのに対し、

酢酸菌はお酒が大好きな
特徴があるようです。

エチルアルコールに作用して
お酢を作るのは興味深いところです。

この作用でお酢は酸っぱい
味となるわけですが、

代表的な酢酸菌は、

アセトバクター・アセチ
(Acetobacter aceti)

で、その単菌の大きさは
0.3ミクロンほどですから、

もちろん目に見ることはできない、
1500〜2000倍の
顕微鏡でやっと見える、

まさに微生物が織りなす
発酵食品というわけです。

そしてちょっと困ってしまうのも、

空気中には無数の酢酸菌が
いるわけですから、

お酒の管理をちょっと油断すると、
お酒がお酢に変身してしまう…

こうした事件は古今東西
昔から多々あったようで、

だから酢酸菌によってお酢に
なってしまったお酒のことを

中国では「苦酒」
日本では「酸酒」
西欧では「酸っぱいぶどう酒」

つまりビネガーと呼んでいたわけです。

お酒と酢酸菌の作用で発酵熟成

もちろんだからこそ
食酢の歴史は大変古いわけです。

紀元前5000年頃の
バビロニアではすでに食酢があり、

古代中国では周の時代、

日本では応神天皇の時代
(5世紀初頭)

にはすでに作られ、食されたいた
というのですから、

実に歴史の古い嗜好食品です。

日本ではお酢の管理は、

大化改新後、

「造酒司」(さけのつかさ)

が置かれ、酒や醤の類とともに
宮廷用のお酢も作られ、

愛用されていました。

だからこそ作り方も簡単で、

食酢というのは基本的に
お酒のエチルアルコールに
酢酸菌が作用して酢酸ができます。

お米が原料の食酢、お酢の作り方

お酢はお酒のアルコール
から作られるわけですから、

世界の諸地域にはそれぞれ
伝統的なお酒に対応する

お酢があるのは今も昔も変わりません。

フランス、ドイツ、イタリア、
スペイン、ポルトガルなど

ワイン産出地域ではワインビネガーが、

イギリス、北欧、アメリカなど
麦芽を使う酒作りの国は、

モルトビネガー(麦芽酢)

そして日本のように米を
原料として酒を作る国には
米酢や粕酢などがあるわけです。

日本で最も広く食用されている
米酢の作り方は、

蒸した米に米麹と水を加え、

加熱撹拌して糖化をした後、

これに酵母を加えて
アルコール発酵させます。

発酵が終わったところで、
種酢を加えて今度は酢酸発酵させます。

そして、2、3ヶ月間
貯蔵熟成させた後に製品となります。

粕酢の作り方は、

日本酒の酒粕にはまだ
7〜8%のエチルアルコールが
残っているので、

これを原料にするのですが、

熟成した粕に水を加え泥状とし、

これを濾して濾液をとり、
アルコールを補足してから、

米酢と同じく酢酸菌で
発酵熟成させ製品とします。

このように非常にシンプルな
作り方で出来上がる食酢ですが、

次回はさらに歴史上人類が
いかにお酢を重宝してきたか、

そのメリットを見ていきましょう。

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