中国、東南アジアから日本に伝わった魚や肉の熟鮓、発酵食品

中国、東南アジアから日本に伝わった魚や肉の熟鮓、発酵食品
今回のテーマは、

中国、東南アジアから日本に
伝わった魚や肉の熟鮓、発酵食品

について紹介します。

発酵食品の歴史は古いわけですが、

熟鮓が日本に伝わったのは、

飛鳥時代とも弥生期とも、

最近の研究ではもっと遡って、
縄文晩期には既に、

存在したとも言われています。

その起源となったのは、

中国の雲南省や東南アジア
メコン川の流域、
(ベトナム、ラオス、タイ、
ミャンマー、カンボジア)

ではさらに古い時代から
食されたとされているのですから、

非常に悠久の発酵食品
という事になります。

こうした知恵が現代まで
受け継がれているわけですが、

こうした歴史を想像して感じると、
実に感慨深い物があります。

中国、東南アジアから伝わった熟鮓

もちろん今現在、

日本に残る熟鮓の製法や形、
風味などは変わっている
かもしれませんが、

熟鮓の原型が一体どこから
どのような経路を伝播して

日本に来たかについては、
さまざまな説があり定かではありません。

しかし二つの経路が有力です。

ひとつは中国大陸から直接
伝わってきたルートであり、

もう一つは中国の雲南省南部
西双版納(シーサンパンナ)
の景洪(チンホン)あたりから端を発し、

瀾滄江(メコン川の中国名)
からラオスに入ってメコンを下り、

タイ、カンボジア、ベトナムを経て
南シナ海に達する東南アジアルートです。

もしかしたらその他のルートが
あったかもしれませんし、

日本人が発明した技術
である可能性もありますが、

基本的にはこの二つのルートから
伝播したのではないでしょうか。

中国、東南アジアの魚や肉の熟鮓

今でも中国雲南省や
ミャンマーと言った地域では、

熟鮓、発酵食品というのは
誠に多彩な物と言います。

最も多いのが淡水魚の熟鮓で

鯉、鮒、鯰、草魚、ハス、連魚
など発酵食品があり、

さらに面白いのが、

牛肉や豚肉の熟鮓の豊かさです。

一般に熟鮓と言えば、

日本では魚だけですが、

それはやはり日本では牛や豚、
鹿やイノシシなどを食べる風習が
希薄だった事に原因しているでしょう。

最近では回転寿司などでは
ハンバーグや肉を載せる物も
見かけるようになってきましたが、

寿司と言えばやはり魚です。

それに対して中国では古来から
関心するほど肉の熟鮓、発酵食品
文化を広範囲に持っています。

例えば、

広西チュワン族自治区の村では、

おやつで竹串で刺した
豚の熟鮓を手にして食べる姿が
村中で見られます。

さらに興味深いのが今から
40年前に作られた鯉の熟鮓や、

10年間発酵した豚の熟鮓など、

極めて長時間発酵させた
熟鮓が各農家に大切に保存されて
いるそうで、かなり驚愕です。

日本に伝わった熟鮓、発酵食品

その鯉や豚の熟鮓は
漬け込んだままの形で全く崩れず、

そっくりそのままで実に
リアルであるのはさらに驚きです。

まさに冷蔵庫のない時代の
微生物を使った知恵です。

彼らの食文化では、

長男が誕生すると、

必ず鯉の熟鮓を何十匹も大きな
甕一杯に仕込んで保存しておき

例えば、

成人になった時とか
結婚鹿などめでたい日に

甕から1、2匹取り出して
祝いの席で振る舞ったり、

大切な客人をもてなすとき、
ごちそうしたりするのです。

そしてこうした技術が子孫代々
継承されて行くわけです。

実際食べた人の意見では、

包丁を入れるとかなり硬いそうですが

超硬質のチーズを食べる
ような感覚でかなり美味だったそうです。

豚肉のほうも十年を過ぎても
まだ脂肪の分は白く、

全体的に酸化が抑えられていたのに
驚いたそうです。

私もいつか食べてみたいですが、
残念ながら日本国内では、

なかなか目にする事ができません。

消えつつある発酵食品文化

文明が発達し冷蔵庫が
当たり前になっている

現代の日本ではこうした
風景は見られなくなっています。

何十年も食材を寝かしておく
という発想は消えてきており、

すぐに消費されてしまうわけです。

中国や東南アジアの
メコン川流域など少数民族には、

肉や魚の熟鮓、発酵食品だけでなく、

その他にもお茶の熟鮓、
唐辛子の熟鮓、野菜の熟鮓
などがあり、

その熟鮓文化の奥の深さは
大変興味深いです。

そしてこれが日本や世界の
各地に広がって行き、

またそこで新しい食文化と
融合したのでしょう。

こうして中国や日本、東南アジア
各国に点在する熟鮓には、

人々の知恵が大昔から
織り込まれて育っていたのであり、

このような熟鮓、発酵食品文化が、

現在逆に少しずつ消えて行きつつ
あるのが寂しい事でもあります。

熟鮓を食べた事のない
若者も多くいるわけですが、

こうした食文化は味わう、
と言う面だけでなく、

健康へのメリットもあるわけですから、

見直して行く必要があります。

さて次回は新しい発酵食品について
紹介して行きます。

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