人類の発酵食品の発見と歴史、乳と乳酸菌、最初の乳酸飲料

人類の発酵食品の発見と歴史、乳と乳酸菌、最初の乳酸飲料
今回のテーマは、

人類の発酵食品の発見と歴史、
乳と乳酸菌、最初の乳酸飲料

について紹介します。

前回人類が編み出したさまざまな
保存法を紹介しましたが、
もちろん歴史の教科書に載るような
正確な物ではありませんし、

しっかりとした記録が残って
いるわけではないですが、

恐らく紀元前数千年前のことでしょう。

人類は発酵による保存法を
偶然発見した物と思われます。

そしてそれは例えば
乳の発酵技術です。

多くの哺乳類がいる中で、

他の哺乳類の乳を利用する
のは人間だけで、

なぜそのようなことができたのか
よく分かりませんが、

きっと高い知性を持つ唯一の
動物である人間ならではの
やり方だったのでしょう。

最初に乳を利用したのは
今から約6千年ほど前、

中央アジアの草原の遊牧民だった
と考証されています。

人類の最初の乳酸飲料

彼らはまず恐らくさまざまな
野生の偶蹄類反芻獣を飼い馴らして
家畜化を図ったのでしょう。

そしてその対象となるのは、

お乳の出る山羊や羊、
比較的買いやすい物からはじめ、

次第に牛や馬を飼い馴らします。

こうした偶蹄類反芻獣の
乳房は巨大で、

その乳糟には大量の乳が溜っていて、
栄養が補給できるわけです。

人類はその乳糟の豊かさに魅了され、

その乳首を絞って乳を容器にとり
最初の乳を飲むようになります。

はじめは絞り立てのお乳を
そのまま飲んでいただけでしょう。

ところが、このときからそう
長い月日の経たないうちに
牧草民たちは発酵を体験します。

その当時発酵という概念も
言葉もなかったでしょうが、

無意識との出会いな訳ですが、

それが今で言う乳酸飲料や
ヨーグルトなど発酵食品の最初の
始まりだったわけです。

動物の乳と乳酸菌と発酵

もちろんこうした偶然の発見で
人類は発酵食品を見出したのでしょうが、

当時、目に見えない微生物の
存在を知る由もないでしょう。

しかし最初の乳とであってから
なぜそれほど早く発酵した乳を
口にするようになったかと言えば、

こうした動物たちの乳房や乳首の周りには

乳を発酵する主要菌である
乳酸菌が多数生息しており、

搾った乳の中にもかなりの数の
乳酸菌が侵入していたからです。

これは時代が遥かに異なる
現代になっても同じで、

そこにいる乳酸菌の数はあまりに多く、

確実に発酵が起こります。

乳酸菌は大変活動的な菌です。

実は乳首の先端にある乳孔を通じ、
乳房内の乳にさえも侵入して行きます。

牧草民族の生活の場である
草原の牛ばかりではなく、

日本の気候風土の中でも、
牛の乳房内の乳にはこうした乳酸菌や
他の微生物が多種多様生息しています。

だからこそ、日本で搾乳した
乳もそのまま放置しておけば、

乳房内から移ってきた乳酸菌のために
乳酸発酵が起きるのだろう、、

と考えられるかもしれませんが、
そうではありません。

日本での乳と乳酸菌と発酵食品の発見と歴史

この辺りが非常に面白いのですが、

今ではヨーグルトも乳酸飲料も
チーズやバターも日本では食べられますが、

歴史的には乳を飲んだり使ったり
という風習はありありませんでした。

日本の発酵と言えば漬け物や味噌など、

歴史的には実はその土地土地
で適切な発酵が行われているのです。

日本のような亜熱帯気候で、
かつ湿度の多い国では、

空気中には圧倒的にカビや
腐敗菌が多く生息していて、

例え、絞り乳に乳房内の
乳酸菌が侵入して行ったとしても、

乳をそのまま放置しておけば、

乳酸飲料にはならず
たちまち腐敗して飲めなくなるのが
普通です。

ところが、中央アジアの草原地帯は
湿度が低い砂漠気候風土であり、

そのうえ、土地の全面を覆う草は
多数の乳酸菌の格好の住処になります。

そのため、乳房の周辺や内部、
さらには乳首、そしてその周辺の空気中に、

日本の場合とは比較にならないほど
乳酸菌が多いのです。

なので、搾乳をしてそのまま
放置したとしても、

腐敗菌の数より圧倒的に
多い乳酸菌の活躍で、

極めてスムーズに乳酸発酵が行われ、
発酵乳ができるという現象も成立するのです。

だからこそ恐らく人類の発酵食品の
発見と歴史はこうした、

乳と乳酸菌による最初の乳酸飲料が
始まりなのでしょう。

そこから知恵が重なって行くわけですが、

人類の発酵食品の発見と歴史を
見て行くと、

微生物の仕組みが少しずつ
分かってきます。

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