農薬、化学物質、有毒物質、廃棄物の処理にも微生物は活躍する

農薬、化学物質、有毒物質、廃棄物の処理にも微生物は活躍する
今回のテーマは、

農薬、化学物質、有毒物質、廃棄物
の処理にも微生物は活躍する

について紹介します。

私たちの日常生活の周りには、

非常に危険な物質がドンドン
増えてきています。

目には見えないものですが、

化学工業やエレクトロニクスの
最新の技術のプロセスで作り出される
化学物質が、

大きな健康問題を引き起こしています。

まさに現代社会の新たなる問題ですが、

これが現代人の体を蝕んでいます。

10万種以上もの化学物質が
空気中に浮遊していて、

そのうち発がん性が確認されている
ものも約270種ほどあるそうですが、

環境庁が確認しているものは
わずか22種にすぎないという
認識の甘さです。

発がん性でなくても
何かしら不調をもたらす要因と
なっているのは間違いなく、

危険な物質が野放し状態なのです。

農薬、化学物質、有毒物質、廃棄物…

などこうした目に見えない危険も、

同じく目に見えない微生物の力によって
実は上手くの処理できるのではないでしょうか。

微生物で土の農薬が分解される

例えば、

土の表面に枯れ葉や枯れ草を
敷き詰めて放置しておくと、

有害な六価クロムが急速に無害な
クロムに還元されることが分かっています。

農薬として一頃大量に使われていた
パラチオンのような恐ろしい化学物質も、

この化合物をエネルギーに使う
シュードモナス菌が発見され、

パラチオン分解に実用化されています。

シュードモナス菌は、

最初に火傷の部分にできる
緑色の膿から分離されました。

日本では緑膿菌と呼ばれています。

悪玉菌と一部考えられるかもしれませんが、

非常に生活力が強いのが特徴で、

他の微生物が分解できない
物質を簡単に分解し、

栄養分として活用できる力が強いのです。

1970年頃から、日本で
農薬として広く使われてきた

パラチオンを分解して栄養に
利用できる性質を持つように
なったのです。

安全な化学物質、有毒物質の処理方法

70年代には農産物に大量の
有機水銀剤も使用していました、

その後、直接吸う農家の健康を
害するだけではなく、

米の中に残留して供給され人体に
侵入するため、

消費者にとっても健康に有害と分かり
使用禁止になった有害物質です。

中でもメチル水銀は毒性
ナンバーワンと言われる農薬です。

稲のいもち病(稲の穂や茎、葉を
変色させ発育を止める病害)

の防除に役立つフェニル酢酸水銀も、

1950~70年ごとまで大量に使われ、
後に危険と分かり73年以降禁止されました。

こうした農薬の被害は過去の過ちだった…

と無関心でいては行けません。

現代でも廃棄物や土の残留するこれら
有害物質は私たちに関与してくるのです。

こうした有機水銀化合物は、
極めて安定性が強く、

使用を辞めても20~30年くらいは
土中に残留し農作物に吸収されるので、

何らかの方法で分解する必要があります。

そこで微生物の知恵が役に立つはずです。

廃棄物の処理にも微生物は活躍する

一般に、細菌というのは
有機水銀に弱く、

簡単に菌体内の機能が
破壊されて死滅してしまいますが、

シュードモナス菌は、

元々薬剤に抵抗性を持っているのが
大きな特徴です。

繰り返し殺菌を行う病院でも
しぶとく生き残るのです。

ある種のシュードモナス菌を
大量に増殖させて、

その細胞から酵素を抽出精製し、

その酵素の作用によって
土中に残留している

有機水銀化合物を分解して
無毒化できることも分かっています。

メチル水銀はメタンと水銀に、
フェニル酢酸水銀は水銀とベンゼンに、
エチル水銀はエタンと水銀に、

それぞれ還元分解されます。

こうした知恵を使えば農薬、化学物質、
有毒物質、廃棄物の処理にも
微生物は活躍できるのです。

除草剤の2−4ーDも、同じように
微生物で分解されて無毒になります。

猛毒物質として知られる
ヒ素の処理にもカビを使うと言う
話もあります。

放射能物質の微生物を使った
分解というものも研究は進んでいるようです。

プラスチックも微生物で分解できる

昔から地球上に存在したものでなく、

比較的最近作られた有害な
化学物質まで、

微生物で容易に分解できる
というのは驚きです。

自然界での微生物の働きは、
大変貴重なものです。

私たち一人一人がこうした
知恵に気づくほどこの分野の
研究も進んで行くでしょう。

例えば、

プラスチックなど廃棄処理したものが、

今、地球上の至る所に
山のように積まれています。

プラスチックは、生物や微生物の
作用で分解されて

土に返る生分解性という性質を
持つことが望ましいのです。

ひところ、食品包装用のフィルム内
にデンプンを配合した包装材が、

土中に埋めると微生物の作用で
早く分解消去されると期待されましたが、

使用中にフィルムにカビが生えて
具合が悪いことが分かり、
使われなくなったようです。

しかし前にも紹介したように、

アルミニウムもプラスチックも、

使用中、保存中に激しく
カビが生えて腐食と変形が起こる
事例は報告されているのです。

つまりこうした物質も生分解性を
持つという証拠なはずです。

環境ホルモンも分解できる微生物

この研究をさらに重点的に進めば、
地球環境の正常化の鍵を
握るのではないでしょうか。

残念ながらまだこうした技術を
進めることに前向きではないのが

世界のアカデミックな世界の
現状ということです。

ぜひ微生物を活躍させるこうした
発想を取り入れながら、

さまざまな問題を解決できる
ようになってほしいと思います。

1998年の春頃から、

新聞やテレビなどでも「環境ホルモン」
の話題が盛んになっていました。

しかし現代人の環境ホルモンに
対する的確な知識もなく、

間違った情報や偏見も目立ちます。

こうした環境ホルモンの中で、

BHC、DDT、ダイオキシンなどは
自然界で一番分解をされにくい
物質とされていますが、

微生物の遺伝子を変換することで、
今より遥かに高度の分解力を付与できる
技術もあるようですから、

グローバル化、地球温暖化など
これからの地球の未来の為にも、

農薬、化学物質、有毒物質、
廃棄物の処理にも活躍する微生物について
もっと詳しくなりたいですね。

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