微生物、カビ、菌の人体の恩恵と役割、過度の清潔志向の問題点

微生物、カビ、菌の人体の恩恵と役割、過度の清潔志向の問題点
今回のテーマは、

微生物、カビ、菌の人体の恩恵と
役割、過度の清潔志向の問題点

について紹介します。

目に見えない微生物の存在は、

19世紀に始めて書物に登場して以来、

「微生物=病原体」

というかたちで
人々に恐れられてきました。

しかし、その一方で

微生物は自らは石油となり

また牛乳からチーズ
麦からはビールやパンを作り、
ブドウからはワインを作るなど

その神秘的とも思える働きで
私たちに様々な恩恵を
与えてきたのです。

最近の研究ではこうした
微生物の新たな役割が
どんどん分かってきたいます。

B・J・フォードさんは

イギリスノースロンドンで育ち、

ウェールズ大学で生物学を
学ぶ以前から医学研究機関で
働いていた人です。

彼が微生物のコレクションを持ち、
そのスケッチをした著書に

『微生物革命ー微生物を人類の味方に』

があります・

この中から微生物、カビ、菌の
人体の恩恵と役割について、

興味深い部分を紹介します。

微生物に対するイメージの違い

「微生物が健康の元であるというのは、

その反対の考えが本能的にまで身についている
今日では、実に説得しにくいことです。」

というフォードさんですが、

例えば、

皮膚微生物というのは、

湿った油っぽい、ほとんどは
タンパク質からできている
環境に生きています。

その微生物への水の供給源は
塩辛い水…つまり汗です。

皮膚微生物集団の大部分は
スタフィロコッカス属の細菌で、

顕微鏡で観察すると
球状の細胞がブドウの房のように
集合しているので、

ブドウ球菌と呼ばれます。

この菌はおできやニキビを作ったり
敗血病の原因になったり、

食中毒を引き起こすことで
一般的に良く知られています。

微生物、カビ、菌の人体への恩恵

だからこそ弊害のある危険な菌!

とみなされているわけですが、

病原性スタフィロコッカス型の
細菌はコアグラーゼと言う
酵素を分泌しますが、

皮膚にいるほとんどのタイプは
コアグラーゼを作りません。

つまり、それらは潜在的病原菌
ではないのです。

皮膚には他にも多くの近縁の細菌

例えば、

ミクロコッカス属(小さい球状体)と
サルチナ(八個の整った立体に生育する)
が住んでいます。

腋の下や指の股など比較的湿気
に富む所には、

多くの桿菌(アルカリゲネスやヘレレア)
が生育しています。

頭皮にも、多彩な微生物が見られます。

水分が気化しにくく保持される為です。

そこにどのくらいの数の
微生物が存在するかは、

菌の種類のリストができあがる
ほどにはまだ研究が進んでいないほどです。

外界に露出した皮膚1センチ四方
には数千の微生物が存在し、

頭皮や腋の下にはその
10~100倍も生存しています。

一日何度もお風呂に入り、
何回も髪を洗う人もいますが、

これは過度の清潔志向の問題点となり、

微生物、カビ、菌など
人体の恩恵と役割を与える
様々な菌を洗い流す行為なのです。

皮膚の微生物、カビ、菌の恩恵と役割

病原菌はしばしば
皮膚の上から検出されますが、

それが実際に病気を起こすことは
滅多にないのです。

微生物の中には、

好ましくないタイプに対して
防御的な作用をするものが
ある事が知られているのです。

皮膚に住む酵母の一種、

ピチロスポラム・オバーレは、

カビの生育を妨げることが
分かっています。

また多くの病原菌が私たちの
腸に中で見つかっていて

排便のたびに皮膚の表面にでてきますが、

1、2時間後にはそれらの
病原菌は皮膚の正常微生物によって
取って代わられ消え去ってしまいます。

このメカニズムについては
まだ分かっていないようですが、

そこには何かしら人体を
守る仕組みが働いているようです。

人体がカビないのはなぜ?

以上フォードさんの著書から、

これまでの常識とは異なる
微生物の世界が見えてきます。

以前にも紹介したように、

アルミニウムやプラスティックも
含め世の中には、

カビが生えないものを選び出すことは
難しいくらいですが、

人間、動物の体表や消化管の
体内には容易にカビは侵されないのです。

若い人や中年の人たちは
もちろんのこと、

100歳以上の元気な老人にも
カビは生えないのです。

これは皮膚や消化管で多数の
細菌や酵母が活動しているお陰なのです。

微生物をすべてなくしてしまうと

ですから、何でも綺麗に洗って
病原菌に汚染されない、

微生物のいない状態をめざし、
滅菌を保っていれば、

健康に保たれるという考えは、
かなり間違っていると言えるのです。

石鹸で手を何回も洗うと
1、2時間後には洗った所に
数多くの微生物が増殖してきます。

人工的に微生物を排除すると、

有害菌が感染する隙ができるので
皮膚微生物が皮膚を守る為に増殖するのです。

アメリカの野戦病院で使う為
考案された

ヘキサクロロフェン(G11)
という消毒剤がありますが、

これで皮膚をいつも洗浄したり、

G11配合の石鹸を使用すると、
菌を減らすどころか、
むしろ菌の感染の危険性の機会を
増やすという結果が明らかになっています。

過度の清潔志向の問題点

人体と同じように、自然界でも

カビ、細菌、酵母などはお互いに
深い関係を保って生きているのです。

例えば畑で色々な作物を
栽培している時には

作物にカビは生えないのですが、

清浄野菜と呼ばれる

土を全く使わない栽培法によって作る
野菜を栽培するとき、

栄養成分を溶かした水と

土の代わりとなるキレイな砂を使うと
作物がカビに侵されやすくなります。

土を使って栽培する時は、

土中の多くの微生物、細菌と
酵母がカビの発育を阻止しているのです。

とすれば、食事の前に
手を良く洗う習慣は正しくないと言えそうです。

微生物、カビ、菌の
人体の恩恵と役割を考えると、

極端な清潔志向の人は、
考えを改めた方が良いのではないでしょうか。

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