万年筆、インク、金メッキなどに巣食う突然変異する菌やカビ

万年筆、インク、金メッキなどに巣食う突然変異する菌やカビ
今回のテーマは、

万年筆、インク、金メッキなど
に巣食う突然変異する菌やカビ

について紹介します。

前回ガラスにまで侵食する
カビの正体を紹介したわけですが、

カビの中には突然変異にする
変わり者が多いのです。

教科書には、

カビは中性から弱酸性(pH6くらい)
の条件で良く発育すると
記してありますが、

この常識を破ったような、
強酸性で発育するカビもいるのです。

万年筆用のインクには
硫酸が配合されていて、

インクはpH1の強酸性です。
(食酢の濃度の30倍)

現在の万年筆は小さなチューブ式の
インクを押し込んで空のものと交換する
カートリッジ式が多くなっています。

万年筆、インクに巣食う菌やカビ

1980年頃、新しく
インクを入れ替えたのに、

翌日にはインクが詰まって
字が書けないという万年筆が、

一度に2000本くらい
メーカーに集められたそうです。

そこの研究所でペン先を
顕微鏡で観察してみた所、

インクの流れる溝の所に
糸状のものが見えるので

「カビではないか」

と若手の研究者が言った所、

経験上あり得ないと所長は

「強酸性のインクにカビ
なんか生えるわけがない」

と反論されたそうです。

インクに巣食う菌やカビの正体

そこで大学の生物学の先生に
菌の判定を依頼しました。

レンズに生えるカビと同様、

インクの菌も、一般の
常識的な培地ではまったく
発育しなかったそうです。

そこでpH6の常識培地に
硫酸を加えpH1の強酸性に調節して、

万年筆の中に残っている
インクを二滴培地に加え、

摂氏26度で培養してみた所、

10日後には小さなカビの球体が
肉眼でも見えるくらい発育し、

その球体は3000個もあったそうです。

これも突然変異の菌で、

硫酸がないと生きて行けない、
いわば硫酸中毒菌なのです。

金メッキに巣食う突然変異する菌やカビ

こうした突然変異の菌、微生物
の存在は多く見られています。

カラーアルミを作る
強酸性電解液や、金メッキに使う
強酸液に生える菌もいるそうです。

微生物は、強酸性の環境、

例えばpH1の硫酸液に中では
生きていられないというのが
今までの常識です。

万年筆のインク以外の例でも、

全てカビの増殖が見られ、
最近は観察されなかったようですが、

以下の例が明らかになっています。

1.ブルーブラックのインク

クラドスポリウム菌、アルテルナリア菌

2.カラーアルミの電解液
(強酸性でホウ酸4%、クエン酸27%)

アルテルナリア菌、トリコデルマ菌

3.金メッキの電解液
(酸性でシアンソーダを含む)

アルテルナリア菌、クラドスポリウム菌

突然変異する菌やカビの対策方法

もちろん、インクがダメになる…

くらいでメーカーは大変でしょうが、

我々一般はそれほど大きな被害を感じる
事はないと思います。

しかし菌の力を普段から
無視しては行けないのです。

こうしたカビ対策としては、

例えば、

インクの製造工程を無菌室にし、

充填機などの処理を
牛乳製造のプラント並みに
無菌的に操作し、

外部からの菌の侵入を防止する事です。

しかし、ただ滅菌、除菌と言う
考え方をしているだけでは、

健康を守れないのも事実です。

菌、微生物とは対立するのでなく
共生する道を探さねばなりません。

万年筆、インク、金メッキなどに
巣食う強力突然変異する菌やカビから
色々な事を学べます。

なぜ強酸性の環境で
発育できるのかは、

専門の微生物学者でも
よくわかっていないようですが、

細胞膜や内部の原形質や
酵素の機能に大きな変化が
起こる為であると推測されています。

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