アルミニウムを食べるカビで腐食する、金属に見るカビの被害

アルミニウムを食べるカビで腐食する、金属に見るカビの被害
今回のテーマは、

アルミニウムを食べるカビで
腐食する、金属に見るカビの被害

について紹介します。

微生物の世界というのは、
調べれば調べるほど奥深いものです。

今まで常識と信じていたものが
覆される事はたくさんあります。

例えば、

アルミニウムにという金属に
腐食孔ができるという話は、

カビがアルミニウムを食べるから

と聞いて信じない人も多いでしょう。

40年ほど前には、

科学者の間でも大学教授や
アルミニウムの専門技術家
の間でも信じられていませんでした。

目に見えないホと小さな生き物が
金属を食べるとはにわかに信じられません。

金属に見るカビの被害

1960年に、
航空自衛隊のジェット燃料が漏れ出す
事故が発生しました。

航空機の専門家が集まり
腐食の原因を調べたのですが、

原因が正しく掴めません。

そんな中ある研究者が

クラドスポリウム・レジネ

というかビを発見します。

そして腐食の起こった
アルミニウムと同じ材料を試験片として

この菌を培養している液の中に
漬けておくと、

腐食孔が発生し、その菌の作用
である事が証明されました。

この研究成果は軽金属学会において

「アルミニウムは耐食性の
優れた金属ですが、

カビが生えると簡単に腐食の害が
起きる弱点がある」

と発表しました。

ところがそのとき、

多くの専門の大学教授などに

「そんな事は絶対あり得ない」

と反論されたようですが、

金属の専門家からすれば
カビや微生物の知識を認識
できなかったのでしょう。

常識に反すると反論され
受け入れられなかったそうです。

高温多湿の日本の微生物は強力?

1965年頃には、

アメリカ空軍の技術レポートで、

航空機のアルミニウム合金が
カビの作用で腐食する事故が、

日本やフィリピン、台湾、
インドなどの温暖な地区で、
多発しているという報告がありました。

日本に売り込むジェット機の
アルミニウムには、

三層の樹脂のコーティングを
してカビに備えていたそうですが、

それでも万全とは言えず、

味噌や醤油の国であり
高温多湿の日本では、

カビの被害はそれほど大きいものだったのです。
(人体への被害とは言い切れないが…)

有機物と無機物と微生物の思い込み

こうした報告にも関わらず、

カビによるアルミニウムの
腐食は認められませんでした。

従来、カビというのは、

果物やパンやお餅のような
有機物でできているものに発育して
腐敗を起こすものと思われていました。

日本人の生活では、

梅雨の長雨の季節には、

畳の表面や寝具、衣類にカビが生え、
風通しの悪い押し入れに入れた革製品や

下足入れの靴などに
カビが生えるのが常識であり、

金属やコンクリート、
雲母、ベークライトなどは

カビの栄養物ではないので、
カビは生えないと考えるのが
常識だったのです。

それから20年ほど経ち、

専門家の間でもカビが
アルミニウムを腐食するという概念も
受け入れられるようになったのです。

アルミニウムを食べるカビで腐食

今では研究も進み、

航空機やミサイルだけでなく、
建築、エレクトロニクス、通信、
輸送の車両、食品包装のホイルなど、

多方面でアルミニウムが
カビに寄って腐食の被害を受ける
という事が明らかになったのです。

無機材料主体の工業材料にまで
カビは作用する、

カビの力はそれほど強力なのです。

アルミニウムは日本人の生活の中で

プラスティックと同じくらい
目立って進出しています。

調理器具、食器、台所容器、
箔、電気器具、自動車のエンジン、
エアコンの部品などに使われています。

なんと言っても多いのは
住まいのガラス戸に使われる
アルミサッシです。

戦前はお弁当箱に使うくらい
だったアルミニウム製品も、

1940年頃から
戦争の為の後期が大量に必要になり、
アルミニウムが増産されました。

軍需面での需要が増えたわけですが、

戦争が終わり大量のアルミニウムは
平和産業の新しい道を開き、

日本では家庭での使用も
増大して行ったのです。

アルミニウムと微生物の関係

軽くて丈夫で見た目も良い、

錆びたり腐食しないと言う
特徴を生かして用途が広く、

家庭用品、自動車の部品や
電車などに普及しています。

長所ばかりが大きく
宣伝され広がったのですが、

カビによる腐食と言う
欠点もあったのです。

また、ある説によれば
アルミニウム化合物は

脳のアルツハイマー病のリスク
を高める懸念も報告されています。

日本では、アルミニウムの
製造会社は大企業に成長し、

新しい用途を開拓しないと
経営不振になるので、

用途の適合性を無視してまでも
必要以上に販路を拡大している
のかもしれません。

ヨーロッパでは日本ほど
アルミニウム製品は氾濫
していないようです。

建物にはアルミサッシは使われず、

調理器具のアルミニウム製品も
ドイツなどでは嫌われているようです。

ドイツ人にとっては、

アルミニウムのような安物でなく
昔からドイツには優れた鉄鋼がある
という誇りがあるようです。

日本より保守的な考えですが、

有名なデパートでも
アルミニウム製品はほとんど
売られていないようです。

その理由は「売れないから」
という事ですが、

もしかしたら世界で見捨てられた
金属を日本ではアルミニウムの
捨て場になっているのかもしれません。

もちろんここでは
アルミニウム批判をしたいのではなく、

微生物のパワーを認識して
欲しいだけなのですが、

体内で被害を起こすアルミニウムや
有害金属と言われる被害も

微生物によって解決の道を
探れる可能性もあります。

金属に見るカビの被害や
アルミニウムを食べるカビで腐食する
こうしたメカニズムを

ぜひ頭に入れておいてください。

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