言語発達による脳の代償機能と子供の言語獲得と言語障害の特徴

言語発達による脳の代償機能と子供の言語獲得と言語障害の特徴
今回のテーマは

言語発達による脳の代償機能と
子供の言語獲得と言語障害

について紹介します。

魚にとって水、
鳥にとって空、
人にとって言葉、

あまりに身近で当たり前に
あるものすぎてその存在の
不思議さに気づかないと言いますが、

子供が言語を獲得する過程は
興味深いものがあります。

前回、モンテッソーリの
幼児教育の特徴である、

子供が爆発的な勢いで
言葉を獲得し始める、

言語の敏感期

という概念を紹介しましたが、

神経学者である
エリック・レネバーグは

脳障害児の
言語発達研究から、

言語獲得の敏感期を
2歳から12歳ころまでとしています。

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子供の言語獲得と言語障害

例えば、

生まれたから2歳までの間に
脳に損傷を受けた子供の場合、

そのおよそ半数に言語発達の
遅れが見られますが、

残りの半数は通常の
時期に言葉を話し始めるそうです。

また、損傷が左脳か右脳かの
違いでこの割合は変化しません。

この事は、

生後二年間には
多くの人がそうであるように、

言語機能の左脳への一側化がまだ
確立されていない事を意味します。

無意味とまでは言いませんが、

2歳までの言語教育は

言語獲得と言語障害にも
あまり影響がありません。

幼児教育としてよく、
0歳から(或は胎児のときから)
語りかけをしている人もいますが、

実はあまり影響がないのかもしれません。

しかし、言語発達が
開始されて以降12歳頃までの間に
脳が損傷を受けると、

左脳の損傷で約85%に
言語障害が残るのに対し、

右脳の損傷では約45%に
言語障害が見られます。

このことから、

言語機能というのは
生後2年の間は左右の脳で差異はなく、

それ以降12歳頃までの間に
分化が進み、

左脳に一側化されていくのです。

つまり言語獲得の
敏感期と脳の側性化が
確立される時期は、

一致していると考えられます。

そしてこの時期に
いかに上手く言葉に触れさせるかが、

幼児教育の鍵を握ります。

もちろん語りかけで言葉以外の
要素が伝わるでしょうから、

無意味ではないですが、

言葉の獲得と言う面では
敏感期が最も重要なのです。

言語発達による脳の代償機能

ただ子供の言語獲得の
敏感期が終わる時期については
異論もあります。

言語学者である
スティーブン・クラッシェンによれば、

左脳と右脳の機能的分化が
出現する時期はもう少し早く
五歳頃であり、

この時期までが
言語獲得の敏感期だとしています。

科学的には実証されてませんが、

狼少年の事例は、

幼少期に言葉は全く発せず育った子供は、
その後いくら学習しても
言葉を上手く使えません。

我々人間が言葉を使ったり、
コミュニケーションをするのは、

自然に発生する事ではなく
後天的なスキルなのです。

学術的な議論は
様々ありますが、

しかし、いずれにしても、

少なくとも幼児期が
言語獲得の最重要期であることには
間違いないでしょう。

ちなみに、モンテッソーリは
3歳から6歳までの

言語の敏感期を重視します。

言語獲得には、

側頭葉にある側頭平面が
関係しています。

中でも左脳の側頭平面は、

言語機能と密接な
関係を持っています。

しかし、その関係は、

子供のある年齢までは
決定的なものではありません。

なぜならば、

左脳の側頭平面が何らかの
障害を受けた場合でも、

それが年少のときであれば、

右脳の側頭平面が
残っているために、

そこが肩代わりして
言語機能を担う可能性があるからです。

これを脳の「代償機能」と言います。

しかし、

子供の年齢が高くなると、

右脳の側頭平面が退化してしまい、

代償機能が果たせなく
なってしまうのです。

そのため、言語機能に
障害が残る事になります。

このような代償機能が残るのは
いる頃までかと言うと、

早ければ5歳頃、
遅くても12歳頃までと
見られています。

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